太宰治のヲタ活報告書 【文スト】【太宰治】

ヲタ活報告書　ページ43 ページ43

｢おぉ〜！此処が！ネズミーランド！！｣

説明しよう。

ネズミーランドとは、(ネズミーという名前だけ聞けばネズミだと思うけれど実は)兎のキャラクターが主人公(？)の世界中で有名で莫迦デカイテーマパークである。

普通はカップルがキャッキャッウフフしたり、今を生きる若者がカチューシャやらなんやらかんやら頭に付けたりして、アウトスタ(写真とか投稿するアプリ)でマジ映え〜とかやったり、家族連れが楽しいね〜ってしたりする場所なのだけど、我々武装探偵社は今日はネズミーランド直々の依頼で来ている。

ネズミーランドに殺害予告が届いたのだ。

内容はこうだ。

｢X月Ｙ日、正午と同時にこのテーマパークを終わらせる。

我々の怨みはこんなにも大きなものなのだと、貴様らに見せつける為、我々は動き出す。

ネズミーランドで殺人事件を起こし、未解決とさせてみせる。

精々無駄に足掻け。

　 HRA｣

ネズミーランドは世界中で人気なだけあって、何処も非常に混んでいる。

全員が同じゲートから入るのであれば尚更。

なのでかなり入場するのに時間が掛かる。

今はその待ち時間だ。

目の前に広がる大きな門にAちゃんは、目を輝かせている。

非常に可愛い。

私は冷静さを取り戻す為に、事前に渡されていた殺害予告が書かれた紙を見た。

｢太宰さん｣

私の後ろから殺害予告の紙を覗くのは敦くんだ。

｢なんだい？｣

紙から視線を外さずに云う。

｢HRAってなんですか？｣

そう。

この紙に書かれているHRAが何か分からない為今、私は困っているのだ。

｢さぁね。HRAなんて、私も初耳だよ｣

実はこの事件、本当は乱歩さんが解決する筈だったのだ。

しかし乱歩さんに急遽、出張が入ってしまい、探偵社総出で事件を解決する事になった。

3人依らば門首の知恵ということだろう。

探偵社依らば乱歩の知恵……語呂悪っ…うん、私も吃驚したよ。

ここまで語呂合わせが下手くそなんて思ってなかった。

今日は、谷崎兄妹、国木田くん、賢治くんのチームと、私、敦くん、与謝野女医、Aちゃんのチームに別れている。

ふた手に別れて事件を防ぐのだ。

既に国木田くん達とは別れている。

このテーマパークは莫迦デカイので、ふた手に別れても足りないくらいだ。

なので、私達はこの後更に2人ずつに別れるつもりである。

少し経ち、パークが開園して人の波が動き出した。

Aちゃんが今日も可愛い。

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