登坂広臣 ★ 短編集２ (ページ25)

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▼ : // 俺にしとけよページ25

「ただいま～…」

深夜を過ぎてベッドで

横になってると俺の部屋に

誰かが入ってきた。

「…ねぇ、遼くん。」

「はっ？」

いきなりベッドに

転がり込んできたこの女は

俺のアパートの隣に住む山田A。

…つか、酒臭い。

完全に部屋を間違えたパターンだな。

「…遼くん好き～。」

「あのさ、」

「ちゅーしよ？」

「…はい？」

俺の上に乗っかり

いきなり唇を奪われた。

アルコールの味と柔らかい唇に

ハマり俺は遼くんになりきり

キスを続けた。

「…ん、遼くんのキスいつもより激しい。」

「そう？」

「うん、こっちの方が好き…」

ハハハ、彼氏に勝った。

なんとなく嬉しくて調子に乗り始めた。

「…なぁ、俺キスだけじゃ足んねえんだけど。」

「……へっ？」

「Aのしたいことしたんだから次は俺の番だろ？」

「うん、いいよ。何する？トランプ？UNO？」

「なんでそうなるんだよ。」

そもそも２人でするゲームじゃないし。

服の中に手を忍ばせる。

すると急にAが焦り始めた。

「え、ちょっと遼くん？待って…」

「なに。」

「…心の準備出来てない。」

「はっ？え、もしかして初めて？」

「…うん。言ったじゃん、遼くんが初めての彼氏だって。」

いや、聞いてねぇ。

って…そりゃ教えてくれるわけないか(笑)

マジで遼くんになりきってた。

「優しくしてやるよ。」

「うん…」

再び服に手を入れ

優しく胸に触れた。