登坂広臣 ★ 短編集２ (ページ14)

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※ you side

あ、臣くんだ。

こんな雑誌を読んだ後だからか

緊張する…

「A明後日予定ある？」

「何もないよ。」

「…じゃあさ、お祝いしよっか。付き合って１年じゃん？」

「うん！」

「よし、決まりな。俺んちでもいい？」

臣くんの家か…

そういう流れになるよね、やっぱり。

「A？」

「あ、うん。」

「……じゃ、また明日学校で。」

「うん、おやすみ…」

こんな調子で大丈夫かな。

私１人張り切って空回りしてる感が…

でも決めたもん。

「…臣くん何色が好きかな？」

「結構変態そうだから赤とか黒とか？(笑)」

「ちょっと！臣くん紳士だもん。」

放課後、下着屋さんに来て

色んな下着を見ていた。

フリフリの可愛いのから

スケスケの大人な感じまで

たくさんありすぎて

なかなか決まらない。

「…あ、これ可愛い。」

シンプルな淡いピンクのレースの下着。

大人すぎず、でもちょっぴり背伸びしました

みたいな今の私にぴったりな感じ。

「うん、いいじゃん。登坂君興奮するだろうね。」

「じゃあ、これにする…」

ちょっとドキドキしながら

お会計を済ませ家に帰った。

いい香りの洗剤で洗い

明日のことはなるべく考えないように

眠りについた。

「…うぅ、緊張してきた。」

下着を身に付け

お気に入りのワンピースを着て

普段しないお化粧をちょっぴりして

臣くんが迎えに来るのを待った。

やばいよ…

心の準備はしたはずなのに

心臓がバクバクしてる。

「A。」

「…あ、臣くん。」

「なんかいつもと雰囲気違うね。」

「変かな？」

「ううん、すげぇ可愛い…」

照れる私の手を繋ぎ

臣くんの家に向かった。