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鬼蜘蛛丸side
俺に似ている奴が乱太郎君を強制的に岩影に連れていった後、義丸、重、舳丸に似ている奴等が近付いてきた。
鬼『ん？』
義「ま、そんな訳で鬼さん。一時的に世話になりますっ」
鬼『は？』
重「俺達、どうせ、行く宛がないもんですから」
舳「此処で世話になった方が早いかと」
鬼『嗚呼、成程。彼奴よりは話せそうだな』
義「彼の人、頭がイカれてるだけなんで、大丈夫です」
舳重「先程は大変、失礼致しました。鬼蜘蛛丸の兄貴」
鬼『！？』
いきなり、重と舳丸に似ているのが頭を下げてきて、吃驚した。
舳重「彼の方の命令とはいえ、失礼な真似を……」
鬼『えっ、いや、俺は大丈夫だから、別に心配なんかは』
舳重「いえ、お詫びをさせてください」
鬼『え』
舳重「先ず、身の回りのお世話等」
鬼『流石に自分で出来るから、やらなくて良いっ！』
舳重「ですがっ」
こんなにぴったりに喋るなんて、初めて見る…。
意外とグイグイ、来るから、押し負けそう。
鬼「そんな奴の世話なんか、しなくて良い」
後ろから、聞こえてくる声に救われたは、救われたがなんか、釈然としない。
鬼「部屋を貸せ。こいつを寝かせる」
ぐったりしている乱太郎君を担いでまた、偉そうに命令してくる。
鬼『先ず、お頭に通せ。話は其れからだ』
鬼「じゃあ、其のお頭に会わせろ」
鬼『えっらそうに……』
鬼「あﾞぁﾞ？ 指示を出さなきゃ、何も出来なさそうなお前がなんか、言えるのかよ？」
鬼『他人の為になんか、一切、動きそうにないお前に指図される言われはない』
俺達、二人の間に火花が散った気がする。
義「火花、散らしてないで連れてってくださいよ」
鬼『嗚呼、付いてこい』
鬼「最初から、従ってれば良いものを……」
鬼『何か言ったか。餓鬼』
鬼「別に？」
一発、殴りたい。
鼻で笑いやがった…。
仕方なく、歩き出して、お頭の所に向かった。
〜水軍館･お頭の部屋〜
鬼『てな訳です。どうされますか』
協「うーん………。部屋を貸すのは良いんだが、人数は5人だけか？」
義「いえ、6人です」
協「二人部屋になるが良いか？」
舳「はい。鬼蜘蛛丸の兄貴、其れで良いですよね？」
鬼「嗚呼」
重「乱太郎、持ちましょうか？」
鬼「大丈夫だ。こんな、軽い奴でも俺の大事な奴だからな」
また、肩に担いで、部屋を出ていこうとする。
義「あっい変わらず、不器用だなぁー…。本人に言えば良いのに」
義丸？の言葉に其の場に止まった。
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作者名：睡蓮 x他2人 | 作成日時：2018年7月5日 13時
