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第10話 ページ11

sideなし

慌てて、大人鬼蜘蛛丸と義丸は離れて、其々の恋人の所に駆け寄る。

義『きり丸っ、ごめんっ!!』

大人義丸は泣きそうになっているきり丸に目線を合わせ、必死に謝る。

大人鬼蜘蛛丸は何故か、乱太郎が微動だにしないので、何も出来ずにいる。

鬼『乱太郎さん……?』

乱「鬼蜘蛛丸さんの浮気者ー!!」

鬼『Σいやいやいやいやいやいやいやいやっ!! 事故ですっ! 事故っっ!!』

乱「もう、知りませんっ!!」

鬼『いや、乱太郎さんっ!! 待ってくださいっ!!』

鬼「さいてーな大人」

鬼『餓鬼はすっこんでろっ!』

鬼「いや、あんたが俺とお前は一緒の体で同じ心臓だって、言ったんだぜ? 判ってる??」

鬼『判ってる!』

駆け出していった乱太郎を大人鬼蜘蛛丸は追い掛けていった。

鬼「……どわっ! え? 乱太郎?」

大人鬼蜘蛛丸を振り切ってきて、子供鬼蜘蛛丸の背中に乱太郎は激突する。

グリグリと頭を擦り付け、乱太郎はギュウと抱き締める。

鬼「……不安か?」

乱「……………」

首を横に振って、乱太郎は更に抱き締める。

子供鬼蜘蛛丸は乱太郎を前に来させて、首に抱き付かせ、頭を撫でる。

鬼「ほら、泣いていいから」

砂浜の上に座って、頭を撫でてやると乱太郎は声を押し殺して、静かに泣き出した。

鬼「……」

未だ、小さな体は震えていて、子供鬼蜘蛛丸は腕を回して、抱き締める。

鬼「…………寝たか…」

気を張り過ぎていたのか、乱太郎は直ぐに眠り始めた。

義「鬼蜘蛛丸」

鬼「義丸。どうした?」

義「いや? 特にない」

子供義丸は隣に座りながら、そう告げる。

鬼「なんだよ、其れっ」

笑みに溢しながら、子供鬼蜘蛛丸は乱太郎の頭を撫でる。

義「なぁ」

鬼「ん? ……!?」

子供義丸の顔が近かった事に驚いて、子供鬼蜘蛛丸は仰け反る。

鬼「なっ、何だよ……?」

義「お前の恋仲は俺じゃ、ダメか?」

鬼「は…?」

義「お前の事が好きなんだよ」

鬼「……! …!? おいっ、手っ…」

義「嫌なら、振り払ってくれ」

鬼「……っ、止めろっ!!」

手に指を絡ませてきた子供義丸の手を勢いよく、振り払う。

義『おい、何やってんだ』

いきなり、二人の間に大人義丸が割り込んでくる。

義「……!!」

義『乱太郎が寝てんだろ? 静かにしろ』

鬼「あ、ありがとう…」

義『鬼さん、連れてくるから。暫く、いろよ』

大人義丸が其の場を離れていった後、二人の間には気まずい空気が流れた。

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みこち(プロフ) - もし宜しかったら、お越し下さい。更新楽しみにしてます。 (2019年10月13日 1時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 失礼ながら、兵庫水軍を書かれていますが、実は私も最近はまりまして、書いてます。忍たま×ナルト異聞録という話の四段目の続編の、木の葉の火の絆という奴と、異世界食堂のコラボの第三弾に彼等を書いてます。其方も、続編楽しみにしてます。まだ書いてますので、 (2019年10月13日 1時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 初めまして。みこちと申します。少し前に此方の作品を見つけました。凄く気に入りました!私も、忍たまの大ファンです。 (2019年10月13日 1時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:睡蓮 x他1人 | 作成日時:2018年6月20日 20時

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