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ぷいっと顔を背けて立ち上がりばしゃばしゃと陸へと上がってもう一発くしゃみして。
あー……さすがに寒くなってきた、とバッグからタオルを取り出す。
わしゃわしゃとジョングクの髪を豪快に拭いてあげれば、やっぱり背が高くて全部がおっきくて。でも可愛い顔がめちゃくちゃギャップでまた好きの気持ちが強くなる。
「ジョングクもう帰ろ?
あははっ可愛い。……なんか大型犬みたいだ。」
JK「……可愛いは嬉しくないです。」
「そんなこと言っても可愛いもんは可愛いの。
っていうか濡れすぎててこれじゃあ車が汚れ…………わぁ!」
私の言葉を嬉しくない、と言っていてもほんの少し身を屈めてくれてされるがままで可愛い。車の前まで来ればあまりのずぶ濡れ感にさすがの私も乗り込むのを躊躇った。
参ったな、代えの服なんて持ち合わせてないし、タオルだって小さいし。どうしたもんかと隣のジョングクを見上げればヤツはニヤリと口角を上げた。
その表情は生意気過ぎていつだって私を翻弄させる。
……なんかやな予感が、と思うもジョングクはぐいっと私の手首を引っ張って。
JK「……寒い思いをさせたお詫びをさせて下さい。」
「……い、いや……大丈夫!あれは私がっ」
JK「今日はすみませんでした。俺が先輩を暖めたいんです。
……大人ならこの意味、わかりますよね?」
くんっと引かれた手にカラダがよろめいてジョングクの広い胸板にダイブして、耳元で囁く甘い甘い声に寒さなんかぶっ飛んだ。
さっきまでめちゃくちゃな展開行動だったし、むしろあれは子どもっぽいやり取りだった……のに。
今さら大人なら、というズルイ言い回しは卑怯だ。
「…わかんないっ……私は寒くなんかっ…………へ、へっくしょい!」
JK「…ふふっ。デートはまだ終わってないしもう限界。
俺は早くA先輩に触りたい……もっと一緒にいたいんです。」
強引すぎてズルすぎて生意気すぎて、逃げ出したい。
KYなくしゃみは私らしいのに、ジョングクの仕草や声に簡単に持ってかれてダイレクトな言葉にぼぼぼっと赤面して。
JK「このままじゃ風邪ひいちゃいます。
俺は先輩を帰したくないしやっと気持ちが繋がったから。
……今日は俺のわがまま、聞いて?」
ちゅ、と耳に落とされた唇にびくりとカラダが跳ねて。
……また私は負けてしまうんだ。
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リサ(プロフ) - 一週間が君を収穫が一番大好きな作品です!ぴょんてでもピュアでもその後の2人が見たいです!!!!!!!もちろんぴょんて大歓迎です!!!!(大声) (2021年11月3日 19時) (レス) @page46 id: 79c321d18e (このIDを非表示/違反報告)
ぴんた(プロフ) - ミイミイさん、好きなように書いて頂き、作者さんがイキイキと楽しむことが私達読み手にできることなのです。どうぞきばらずにありのままでいいんです。 (2021年11月1日 0時) (レス) @page48 id: 444b159c2d (このIDを非表示/違反報告)
Sai*(プロフ) - ピョンテだろうがなかろうが、好きな作家さんが好きなように書いて下さってそれを供給してくださるならばどんな形でも本望です。我徳です。どんとこい通り越してもっとやれなのです。 (2021年10月29日 1時) (レス) @page47 id: dc816130a5 (このIDを非表示/違反報告)
Yumi(プロフ) - 全然大丈夫です👍思いっきり次の作品も楽しんで書いて下さい!楽しみに待ってます✨ (2021年10月28日 22時) (レス) @page47 id: e48d648891 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツ(プロフ) - 今まで通りで大丈夫です!待ってます〜! (2021年10月28日 20時) (レス) @page48 id: 16a26e8c98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミイミイ | 作成日時:2021年4月12日 9時