おっさん女子、迫られる。【JK】 (ページ6)

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聞けば案外おしゃべりしてくれるんだな。

普段はサイボーグみたいで仕事人間みたいに淡々と物事を進める彼の……恋バナ。

うまくいってるのかと問えばジョングクはじっと私を見つめた。

　
JK｢…あまり上手くはいってない、ですね。
完全に片想いだし当の本人は毎日会ってるのに全然気づかないし。｣

｢え。そうなの？こんなにイケメンなのに上手くいかないとかあるんだねぇ。
ていうか毎日って…この会社の人なの！？｣

JK｢俺がイケメンかは分からないですけど、会社でよく会ってます。｣

｢まじか！まぁ、ジョングクわかりづらいもんね。
それはちゃんと頑張らなきゃだめじゃん、ファイティン！｣

　
……へぇ。まさか社内に好きな人がいるとは。
そんで片想いって…何か可愛いんですけど。

女なんてうっとおしいと言っておきながら
ちゃんと恋、してるんじゃないかぃ。

こんなにおしゃべりしてくれるなんてまじで珍しい。
貰ったイチゴオレを一口飲んでみれば、びっくりするぐらいそれは甘かった。

……そろそろ仕事を再開させよっかな。

　

　

JK｢どう頑張ればいいと思います？｣

｢んー？｣

　

　
スリープ状態のパソコンを再起動させて再び画面に目を移した私を、まだ自分の席に戻らないジョングクの凛とした声が引き止める。

どう頑張ればいいか、かぁ。

　

｢ううーん…ジョングクの好きな人はどんな人なの？｣

JK｢いつも笑ってて元気で凄く可愛い人です。｣

｢即答かよ。てかめっちゃ好きなんじゃん。
じゃあもっとアピールすればいいんじゃない？｣

JK｢例えば？｣

　

　

……へぇ。そんなに好きなんだ。
ジョングクが可愛いって思うなら相当なんじゃん？
あれか、もしかして私の隣の席のリアちゃんかな？

いや、私は恋愛に関してはかなり疎いというかこんな性格だし私生活だらしないし。
若い子の流行りだって分かんなし……今日はやけに食いつくな。

　

　
｢壁ドン、じゃね？……これ古い？｣

　

　
自分で言っといてさすがに古いか。
……だめだ、アラサーっていうか私には何がいいか分からん。

ほら、ジョングク黙っちゃったし。

　

｢……ま、頑張ってみなよ。
さ！仕事しよう、腹へったし早く帰ろ？｣

　

　
これ以上しゃべれば自分が無知すぎて情けなくなる。
私は直ぐ様パソコンに向き合った。

　