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前もこの部屋に来たジミン氏はいい匂いって言いながら微笑み、また今も同じ笑顔を向ける。
久しぶりは久しぶりでもこの状況はさすがに私がテンパり、思わず換気!とばたつけばジミン氏はふにゃふにゃな笑顔のままふわりと私を抱きしめた。
……なぜ?
JM「…ほんとはもっと早く会いたかったんだけど事務所探してもヌナいないし俺もなかなか時間取れなくて。
ふふっ…ヌナの匂い……すごい落ち着く。」
「ま、まってジミン君!離してっ……私に話とはっ…」
JM「……うん。でももう少しだけ…ヌナあったかーい。」
……あれっきりだったはずでごめん。は紛れもなく彼からの言葉で。
いきなり現れて抱きしめられるなんて再び私は夢でも見てるのだろうか。
スーパースターの気まぐれなのかあの夜を口止めしたいのか。
まさか、ちゃんとした言葉で改めて謝られるのかな…
ぐるぐるする思考は止まらずいちいちジミン氏は私を揺さぶって。
やっと会えた、とかこうやって抱きしめるとか。
それをどんなつもりで言っているのかわからなくなり……なんで私は抱きしめられてるんだろう。
でも、どこか甘いこの香りはあの夜と同じだった。
JM「…仕事は順調?」
「…仕事?……あ、まぁぼちぼち……いえ、すごくいいです。
男性誌のグラビアモデルに決まりそうで、」
JM「……男性誌?
あぁ、そっか…ヌナの仕事はそういうのだもんね。
…嬉しい?」
「久しぶりに大きな仕事を頂けたので嬉しいです。
頑張らなきゃって思ってます。」
JM「……ふーん。」
あったかーい、と抱きしめたジミン氏を私は振りほどけない。
何がなんだかわからないままでも、その笑顔とこの甘い香りに私はたぶん……弱い。
まさか彼に会えるとは思わなかったし、どこか心の奥ではモヤモヤしていたのになんだかホンモノがいざ現れると私は……
え、会いたかったのは私なの……?
何気ない会話と質問に紛れた私の仕事。
グラビア、というそれをどう思っているのかわからないけれど、ジミン君は順調だと答えた私に対して僅かに声を低くした。
JM「……ねぇ。それってどんな仕事なの?
嬉しいって……ヌナはやっぱりそういうの平気なんだ?」
「……どんなって……平気ではないですけど生活がかかってるので」
JM「……そう。」
言い方に刺がある気がするのは……気のせい?
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みゅー(プロフ) - 初めまして^_^ もう続きが気になります!!更新されるの楽しみにしてます(^ ^) (2020年11月28日 18時) (レス) id: 6c527f49bb (このIDを非表示/違反報告)
みゅー(プロフ) - 初めまして^_^ (2020年11月28日 18時) (レス) id: 6c527f49bb (このIDを非表示/違反報告)
紫音 - 初めまして。大好きなじみんちゃんのお話を探してたらこの作品に出逢えました。普段完結ものしか読まないのですが。主人公の女性の気持ちに感情移入してしまい。素敵だなと思い読ませて頂いてます。お話し執筆されるの大変かと思いますが続きを楽しみにしています。 (2020年11月4日 13時) (レス) id: 4c311be18c (このIDを非表示/違反報告)
ぽこ(プロフ) - このお話大好きです!二回目でするっと解決とはいかなさそうですね(^^)これから2人がどうなるのか楽しみです〜! (2020年11月1日 14時) (レス) id: 6fe0a9177b (このIDを非表示/違反報告)
namicco(プロフ) - いつも楽しみによんでます。ジミンペンなのでいつもドキドキしちゃってます!ぜひ長く続けて下さい! (2020年11月1日 13時) (レス) id: 2bc59f1f36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱーふん | 作成日時:2020年10月18日 11時