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「……離れなさいっ…
貴方がどうしてここにっ」
JN「…たった今来たばかりですが……私の存在に気づかないなんて随分考えこんでいたのでは?」
物音ひとつ立てないまま、いきなり背後に現れたソクジンにびくりと肩が跳ねて。
いつの間に……と思うものの指先を私の首筋に当て
囁くようにそっと耳元に入る声に声を荒げてしまう。
振り向いても肩を抱かれたまま、私に触れる指先がするりと降下して腰を撫でてしまえば嫌なのに私はぞくりとする感覚にぎゅっと目を瞑った。
「…離してっ……貴方には関係ないわ。」
ぱしっとその手を振り払い、睨み付けて。
余計な詮索などしないで、と見上げるもどうしてソクジンがここにいるのか。
ユジュン様は反乱を止めるために遠方へ出掛けたというのに何故貴方はそれに同行しないの……?
「ユジュン様は反乱を止めるために遠方へ出掛けたそうね。
貴方は行かなくていいのかしら?」
JN「……反乱など誰でも止められる。
私は屋敷の留守を頼まれましたのでここに。」
「ふふっ……あはは!
屋敷の留守ですって?それこそ誰でもできるじゃない。
信頼ある貴方を戦に連れて行かないなんて……随分頼りにされてないのね。」
「貴女は本当に馬鹿ですね……呆れる。」
…あぁ、可笑しい。本当に笑える。
大嫌いな貴方が平気な顔してこの部屋に足を踏み入れるだけで、対面するだけで腹は立つけれど凄く笑える。
戦となれば忠臣を連れていくのは決まりのようなものなのに、意外と頼りにされてない貴方が……心底可笑しい。
思わず声を出して笑ってしまえば、ソクジンはその顔色を1つも変えぬまま私を見下ろして。
JN「私にしか出来ないからこそユジュン様は屋敷の留守を命じたのです。
まだ分からないのですか?」
「…どういう意味よ…」
離れたはずの二人の距離が再び縮み、ぱしっと手首を掴まれる。
ハッとして見上げれば冷たい表情……相変わらずの真顔のままソクジンの指先は私の頬をきゅっと引き寄せ無理矢理目線を合わせられて。
JN「最初から私に課せられた任務は1つだけ。
A様……貴女は私の子を孕むまで私から離れられません。」
…忌々しい、滅茶苦茶にされた昨夜が脳に蘇る。
目を見開く私を嘲笑うかのように降る口づけは何故か苦かった。
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ぽち(プロフ) - シリーズ1…すでに色々ありすぎて、更新さられるたびにワクワクが止まりませんでした(≧∀≦)ホビさんが出てきたときとか、ジン様が復讐相手の実子だった時とか…もう何度も「なぬー!?!?」ってなりましたwシリーズ2も楽しみにしてます☆ (2020年7月4日 10時) (レス) id: f642a86e45 (このIDを非表示/違反報告)
黄色ジャス民 - まだまだお話しが続くようで大変嬉しいです。今後の展開めっちゃ気になります。 (2020年7月4日 9時) (レス) id: bdb38dd673 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - 黄色ジャス民さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉、感謝です。これからもぜひ、よろしくお願いします!更新も頑張りますね!(*^^*) (2020年6月28日 16時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
黄色ジャス民 - 初めまして!小説読みました。めっちゃ大好きで今後の展開が気になります。これからも愛読していきます。 (2020年6月25日 7時) (レス) id: 9d40e02138 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - ぽちさん» ぽちさんありがとうございます本当に久しぶりですね……いつもありがとうございます!!こじらせ女子も準備中ですし、そちらの方も頑張るつもりですしこのお話もよろしくお願いしますねっ(*^^*)いつも暖かいお言葉本当にありがとうございます!大好きです(*^^*) (2020年6月18日 10時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱーふん | 作成日時:2020年6月17日 10時