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｢……っテヒョン、これも意味ないよ！｣
｢さっきよりはましでしょ。……ほら、早くやってよ。｣
これは一体…なんの悪ふざけなんだろう…
結果的にテヒョンの腰に抱きついて包丁の使い方を教えるだなんてできない、と直ぐ様離れたのに
それじゃあこうする、なんて彼は私の後ろに立った。
包丁を持つ私の手をまるごと掴むテヒョンの大きな手。
すっぽりカラダごと後ろから包まれて挙げ句の果てには私の頭に顎を乗せる始末。
背中にピタリと当たるのはきっとテヒョンの胸で、こんなのバックハグじゃん、とこんなんじゃ……集中できない。
｢……ね、テヒョンやっぱり｣
｢せんせー、これはどうやって切るの？｣
あわあわしても彼の真面目なトーンが耳に入り、なんか……無理。
耳元にテヒョンの低い声がダイレクトに伝わるのと同時にふわっと甘い香りが鼻を霞め、意識したくないのにぼぼぼっ、と頬に熱が集まる。
男性とこんな近い距離なのも未だかつてないし
それがテヒョンなら尚更で。
……でも落ちついて、私。
テヒョンのこの行動にきっと深い意味はない。
｢ふはっ。やっぱりAってちっちゃい。｣
｢…っ普通だしテヒョンがおっきいだけ！
ていうかこれのやり方はもっと意味ないよ、｣
｢いーのいーの。感覚覚えるから。｣
私の手ごと握って包丁を使うだなんて。
よくわからないけど刃物を扱うから気を引き締めて
少しずつ材料を切っていく。
私の頭らへんで
おぉ、とかわぁ、とか言いながらもテヒョンの機嫌が段々と戻ってきたのが分かって。
また私はまぁいっか、と折れてしまうんだ。
切りすぎた野菜と買いすぎたお肉を炭火で焼いて真昼からアルコールなんか飲んじゃって。
のんびり、ゆっくり、時間も気にしないでぽやぽやと笑いながら過ごすなんて久しぶりだった。
｢こうやってのんびり過ごすの……本当に久しぶりだ。｣
お腹いっぱいになって、太陽がそろそろ沈みそうで
小さく燃える火をぼんやり見つめながらテヒョンが呟く。
おっとりと低いその声は穏やかで、それでも口角は上がってて。
私には絶対に分からない彼の日常はどれだけ大変なのだろう、とふと頭に過る。
少し酔ったらしいその
ふにゃふにゃなくまさんみたいな微笑みが可愛くて。
どこか胸がチクチクしたんだ。
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ワカ(プロフ) - こんばんは。いつも楽しみに拝読させて頂いてます！そんなのズルイからの大ファンです！ ミイさんのキュンとする言葉使いから、エロい感じも擽ぐられるのがたまりません！！ 続き楽しみです^ ^ テさんに収穫されたいワカでした笑笑 (2021年9月4日 20時) (
レス) id: a0ff0eec18 (このIDを非表示/違反報告)
そる(プロフ) - 更新ありがとうございます！もうそろそろ収穫だなあとドキドキしてます！ (2021年9月4日 19時) (レス) id: 6b5361ae0e (このIDを非表示/違反報告)
BBBan(プロフ) - 更新楽しみに待っていました！本日も胸キュンでした！2人でいちご食べられるといいなぁ (2021年8月31日 21時) (レス) id: 20802e9167 (このIDを非表示/違反報告)
yuka(プロフ) - 更新嬉しいです！！続きも楽しみに待ってますいます(*^^*) (2021年8月31日 0時) (レス) id: 9612071eda (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ポチくん、ナイスアシスト！と思いました。続き楽しみにしていますね。 (2021年7月12日 17時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイミイ
| 作成日時：2021年6月29日 21時
