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知らない、と真顔で言われたあとの久しぶり、の言葉。
ぽかん、としたものの、からかわれたんだと理解すれば
思わず私は子どもっぽく怒ってしまった。
そんな私を笑顔で見つめるテヒョンが立ち上がった時。
あれ、こんなに大きかったっけ…と見上げて思うのは
10年で私たちはそれぞれがもう大人になったんだな、って。
神様は、意地悪なのかもしれないしこんな私に気を遣ったのかもしれない。
いつまでも前に進めない私にいい加減にしろ、と最後にテヒョンに会わせてくれたのかな、とちょっぴりヒロインぶった思考が頭を巡る。
……でもまぁ、いっか。
これはきっと神様からのプレゼントなんだ。
祖父母に会いに来た、と教えてくれたテヒョンを昔住んでた場所へ案内すれば彼は静かに涙を流した。
……変わってないなぁ。
その横顔を見上げて思わず微笑んでしまうのと同時に一緒になって泣いてしまいそうになった。
根は素直で優しいテヒョンはやっぱり変わってなくて
砂利道の途中でたんぽぽの綿毛を見つけては
いきなり膝をついてふぅっ、と吹いたその姿とか。
きっとブランドものだろう洋服なのにそれを気にしないところや、たんぽぽを引っこ抜かないで自分を汚して吹いたその笑顔とか。
そんな些細な仕草ひとつひとつがあの頃の彼を思い出させ、私は心の中でだけおかえり、と呟いた。
ぐしぐしと泣くテヒョンを変わってないね、とからかえば
あの頃より格好よくなったし、と言い返してきて
確かにそれはそうなんだけど……それでも私の隣で涙を流す彼は綺麗で可愛い男の子に思えたんだ。
格好いい、なんて。
それは出会った頃から思ってたよ。
人見知りでひとりぼっちな私をあなたは持ち前の明るさで
いい意味で巻き込んでくれて、テヒョンは私の中のヒーローだった。
やんちゃでちょっとわがままでも彼は私にとって憧れで。
今も昔も変わらず自慢の幼なじみだよ。
今思えば、初恋だったんだろうな…
あの時、背中を押してあげられなかった私は自分勝手だった。
テヒョンが夢を打ち明けてくれたのに頑張って、って言えなかったのはいつまでも私が子どもだったから。
10年越しに巡ってきた、いきなりふらっと現れたあなたに……今の私なら謝れる。
そもそも私に頑張れって言われなくてもテヒョンは
大成功してるんだし疎い私にだってその活躍は耳に届いてたから。
……ふふ。やっと心の中の靄が晴れそうだ。
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ワカ(プロフ) - こんばんは。いつも楽しみに拝読させて頂いてます！そんなのズルイからの大ファンです！ ミイさんのキュンとする言葉使いから、エロい感じも擽ぐられるのがたまりません！！ 続き楽しみです^ ^ テさんに収穫されたいワカでした笑笑 (2021年9月4日 20時) (
レス) id: a0ff0eec18 (このIDを非表示/違反報告)
そる(プロフ) - 更新ありがとうございます！もうそろそろ収穫だなあとドキドキしてます！ (2021年9月4日 19時) (レス) id: 6b5361ae0e (このIDを非表示/違反報告)
BBBan(プロフ) - 更新楽しみに待っていました！本日も胸キュンでした！2人でいちご食べられるといいなぁ (2021年8月31日 21時) (レス) id: 20802e9167 (このIDを非表示/違反報告)
yuka(プロフ) - 更新嬉しいです！！続きも楽しみに待ってますいます(*^^*) (2021年8月31日 0時) (レス) id: 9612071eda (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ポチくん、ナイスアシスト！と思いました。続き楽しみにしていますね。 (2021年7月12日 17時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイミイ
| 作成日時：2021年6月29日 21時
