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｢……おじいちゃん、おばあちゃん、行ってきます！｣
ちーん、と鐘を鳴らし大好きな祖父母の遺影を見つめて目を閉じる。
麦わら帽子に白いＴシャツ、デニムのオーバーオールに軍手、長靴もろもろは私のお決まりの格好で。
それに身を包み、今はもう天国にいるおじいちゃんとおばあちゃんに毎日声を掛けて畑仕事に行くのが私のルーティンだ。
戸締まりを確認して愛犬のポチと歩いて畑に向かう。
ポチは私が引き取った雑種の女の子。愛くるしい真っ黒な瞳に一目惚れして、今じゃもう家と畑を守ってくれる立派な番犬で私のパートナーで、この子がいるから大きな家に１人で暮らしても寂しくはない。
畑までの道すがら、変わらない昔ながらの景色を見て思い出すのは幼なじみのこと。
両親が幼い頃に交通事故で亡くなって、私は祖父母に引き取られてこの場所で暮らしていた。
悲しくて寂しくて毎日泣いては祖父母を困らせていたあの頃の幼い私。
でも自然が豊かでちょっと人見知りな私は、この場所がすぐに大好きになった。
農作業する祖父母の作った野菜や果物が好き。
空気が綺麗で夜は満点の星が輝いていて、毎日探検するのも大好き。
歳の近い子は誰もいなかったしここは村の外れだったから一人占めしてるみたいだし、少し歩いた先にある家に住んでる老夫婦も私を可愛がってくれたから、毎日楽しかった。
ある日、その老夫婦のお孫さんがこの場所にやって来た。
私と同じ歳のその男の子はいつも泣いていて仲良くしてやってね、と祖父母と老夫婦が私に声を掛けるから人見知りな私ながらもその子に泣かないで、と手を伸ばした。
ここに来たばかりの当初の私に似てたから。
いい場所なんだよ、きっと君もすぐに大好きになるよ、と私は笑いかけたんだ。
泣き腫らしていても顔を上げた男の子はとても綺麗な顔をしていた。
それが私と彼の……テヒョンとの出会い。
細くてちょっぴり日に焼けていて、可愛い耳とおっきいお目目の……おさるさん。
そんな印象を持ったけど、私の手を素直に掴んでくれたから二人はすぐに仲良くなれたっけ。
ずっと一緒だった。
木に登ったり、綺麗な川に飛び込んだり、意味もなくただ田んぼの畦道を走ったり。
明るい性格で懐っこいテヒョンは弾ける笑顔で私と手を繋いでくれて。
本当に毎日楽しかったんだ。
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ワカ(プロフ) - こんばんは。いつも楽しみに拝読させて頂いてます！そんなのズルイからの大ファンです！ ミイさんのキュンとする言葉使いから、エロい感じも擽ぐられるのがたまりません！！ 続き楽しみです^ ^ テさんに収穫されたいワカでした笑笑 (2021年9月4日 20時) (
レス) id: a0ff0eec18 (このIDを非表示/違反報告)
そる(プロフ) - 更新ありがとうございます！もうそろそろ収穫だなあとドキドキしてます！ (2021年9月4日 19時) (レス) id: 6b5361ae0e (このIDを非表示/違反報告)
BBBan(プロフ) - 更新楽しみに待っていました！本日も胸キュンでした！2人でいちご食べられるといいなぁ (2021年8月31日 21時) (レス) id: 20802e9167 (このIDを非表示/違反報告)
yuka(プロフ) - 更新嬉しいです！！続きも楽しみに待ってますいます(*^^*) (2021年8月31日 0時) (レス) id: 9612071eda (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ポチくん、ナイスアシスト！と思いました。続き楽しみにしていますね。 (2021年7月12日 17時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイミイ
| 作成日時：2021年6月29日 21時
