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俺に背を向けた彼女の耳が赤くて、その理由を知りたくなる。
懐かしいこの家の居心地の良さに甘えて出た、素の俺のこんな姿。
それは結構レアだと思うけど、今はどうでもいい。
イタズラとからかい半分、興味半分でAに近づいて。
振り向かせようと手を伸ばせばそれより先にキミが振り向いた。
｢……風邪ひくよ！
それと、料理するし危ないからここは立ち入り禁止！
そうだ、出来るまでポチをお願いしてもいいかな？｣
期待してた反応と違い、拍子抜け。
にっこり笑って包丁を手にしたAは至って普通、みたいな態度のまま俺をキッチンから追い出した。
鼻歌なんか歌っちゃってるし。
……つまんねーの。
トン、トン、とリズミカルに包丁とまな板が鳴り、それを耳にしながらため息をつく俺は彼女から借りたシャツを被るように着る。
柔軟剤の優しい香りの奥の甘い匂い。
この部屋と同じそれは心地よくて、きっとA自身の匂いで……懐かしいってだけじゃない何かがさっきから俺を刺激する。
｢……お前のご主人様は俺をぜーんぜん意識してくれないねぇ｣
仕方ないから庭先に出て転がっていた犬用のボールをぽーん、と飛ばしてみる。
ポチは賢く直ぐ様くわえて俺に駆け寄り、遊んで！と瞳を輝かせるだけで。
昔はあんなに
テヒョンはすごいね、格好いいね、なんてキミは俺の隣で微笑んでくれたのに。
｢あ、いたいた。テヒョンごめんね、ポチの面倒みてくれてありがと。
ご飯できたからこっちに来て……って何、そのかお。｣
Aの声に振り向いた俺はちょっとだけ口をへの字に曲げていて、彼女はそれの理由だってきっと分かってない。
不満気に下唇を突き出してはみたものの、夕飯の香りに単純な俺は負けてしまう。
｢……っばぁちゃんの味っ…！｣
｢え、それは褒めてるんだよね？｣
｢褒めてる褒めてる。めちゃくちゃ褒めてる。
ほら見て？俺、感動して涙目じゃん！｣
テーブルいっぱいの家庭料理は出来立てで湯気が上がってて。
二人向かい合って食べてみれば、さっきの不満もどっか行った。
美味しい、だけじゃなくて。
懐かしさと温かさを含んだ優しいそれにまた込み上げてくるあの頃の思い出。
Aの手料理はお洒落じゃないけど、俺の胃袋をがっつり掴んだ。
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ワカ(プロフ) - こんばんは。いつも楽しみに拝読させて頂いてます！そんなのズルイからの大ファンです！ ミイさんのキュンとする言葉使いから、エロい感じも擽ぐられるのがたまりません！！ 続き楽しみです^ ^ テさんに収穫されたいワカでした笑笑 (2021年9月4日 20時) (
レス) id: a0ff0eec18 (このIDを非表示/違反報告)
そる(プロフ) - 更新ありがとうございます！もうそろそろ収穫だなあとドキドキしてます！ (2021年9月4日 19時) (レス) id: 6b5361ae0e (このIDを非表示/違反報告)
BBBan(プロフ) - 更新楽しみに待っていました！本日も胸キュンでした！2人でいちご食べられるといいなぁ (2021年8月31日 21時) (レス) id: 20802e9167 (このIDを非表示/違反報告)
yuka(プロフ) - 更新嬉しいです！！続きも楽しみに待ってますいます(*^^*) (2021年8月31日 0時) (レス) id: 9612071eda (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ポチくん、ナイスアシスト！と思いました。続き楽しみにしていますね。 (2021年7月12日 17時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイミイ
| 作成日時：2021年6月29日 21時
