こじらせ女子のオトナ社内恋愛2

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目が覚めた時に知らない部屋でまさかの格好でベッドに、なんてこんなの誰だって困惑するに決まってる。




訳が分からなくて状況が飲み込めなくてついに涙を流してしまうAを目の前に俺は、やっと……普通の女の子になってくれたと笑みがこぼれる。




ミステリアスで常に冷静で無表情で。
何を考えているのか読ませてくれないのが彼女の代名詞。
そんなキミの塗り固められたそれが崩れる瞬間を見てしまえば、もっと……もっと崩したいと思えて。









本当はさ。彼女が入社してから気になっていた。
容姿はともかくどこか目を惹く何かをキミは持っていて気がつけば目で追っていた自分がいたんだ。




思わぬ内容のメールとミステリアスな全部。
キミに蔓延り纏わりつくよろしくない妙な噂に自分の社内での立場や見栄。
生真面目な俺はそれに勝てなくて正直になれなくてあの日……キミを冷たく突き放してしまった。








昔からの後輩でたまに飲みに行く間柄のユンギに部下で弟みたいで……可愛い幼なじみのテヒョン。




彼らがキミに見せる表情に俺は胸をざわつかせてキミが彼らに見せるその表情にも胸がざわついてるなんて答えはもう自分の中で決まっていて。




夜も更けたオフィスでテヒョナとのそれを見せつけられてしまえば年甲斐もなく冷静になんてなれなかった。
……ただの上司や先輩になんてなれなかったんだ。





まさか可愛い弟から取り上げて。
まさか自分の部屋に連れてくるなんて。
こんなの俺を知る旧友でさえ大胆すぎる行動に驚くだろうし俺だってびっくりしてるんだよ。






どうして俺の部屋にいるのか記憶にないだろうし体調不良だったキミの今の反応は素直で当たり前。





眠っているキミを勝手に連れ出し勝手に触って勝手に口付けて。
こんな姿、格好、状況に驚くキミのなんでどうしてに応えないままの俺はらしくないし性格だって相当ひねくれてる。





あくまで憶測だけれど。
昨夜のテヒョンとキミのそれは同意の元ではないんじゃないかって。
寝言かうわごとかあの言葉を聞いてしまえばまだ俺にもチャンスがあると都合良く考えてしまうんだ。






含みのある俺の意地悪な言い回しと……真っ赤な嘘。





この下らない嘘はきっとすぐにネタバレするんだろうけどそれでいい。
キミに惑わされて悩まされた俺のこれは下らない仕返しなんだよ。








悩むなら悩んでその心ごと俺でいっぱいになって。




……A。俺はキミが好き。









　

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