こじらせ女子のオトナ社内恋愛

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仕事のトラブルなら冷静に対応できても、今の私はこの状況に冷静になんてなれなくて。



仕事でツライことがあっても毎度のように陰口言われても。
顔色を変えずにいつだって１人で乗り越えてきた。









　


　
｢……っお疲れ様です。すみません、私はこれで失礼します。｣



JN｢……待って。｣



｢…………！…………離して下さいっ、｣





　



　

　

眼鏡と大人しめのシュシュをミン ユンギにとられたままあの部屋を飛び出してしまったから。
普段の鉄仮面の私とは違う姿は、誰であっても見られたくはないし泣いてる姿なんて論外で。



バッグを握りしめ流れる涙や情けない全部を無視してこれ以上晒したくない、と立ち上がる。
いきなり名前を呼ばれてしまえば尚更苦しくて、少なからず最近はあなたにだって私は胸を痛めていたんだ。



合った目線を無理矢理背けて足早に横を通りすぎてもぱしっと腕を掴まれて、近い距離でまた瞳が交わって。










　
　
JN｢……何かあったの？
泣くなんて今まで１度もなかったじゃん。｣



｢先輩には関係ありません。
……っ仕事に……必要のない事を私に聞かないで下さい。｣



JN｢……！……それは、｣



｢お見苦しい姿を見せてしまってすみません。
腕を……離してくれませんか。｣











　
あの時、私を冷たくあしらい突き放したのは先輩で。



私が泣いているからって心配なのか何なのか分からない野暮な問いになんて、答えたくはない。
中途半端な優しさも、余計な心配も煩わしい先輩風だって今の私には……全部いらない。


　

意思を強く持っても毅然とした態度をとろうとしても掴まれた腕は何だか熱くて声は少し震えてて。
眉だって未だに下がったままの私はあなたに……どう映ってるのかな。









　


　
JN｢……なら、先輩とか後輩とかじゃなかったら理由を教えてくれるの？｣



｢……え、？｣



JN｢こんな時間に１人で泣いてる子がいるのに放っておけないよ。
理由を教えてくれないなら……離さない。｣









　

　
……どうして？
なんでそんな事を私に言うの。
今の私を名前でいきなり呼んだり腕を掴んだり
……離さないって言ったり。







　


JN｢……唇、擦れてる。痛い？｣



｢……っ私はただの後輩です。触らないで下さい。｣









　
先輩が私に今になって言うのはめちゃくちゃだし酷すぎます。



神様、私は何か悪い事でもしてしまったんでしょうか。









　

　

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