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｢……ね、お母さん……｣
｢……ふふっ……出来た！やっぱり似合うわね……可愛いわ。｣
私は今、父の会社の式典に出席するための準備をしている…………けど。
妙に張り切るお母さんは朝から私を着せ替え人形のようにフェイスパックしたりマッサージをしたり。
どこから出したのか分からない余所行きの洋服を引っ張り出してはこれじゃないあれじゃないって……忙しい。
やっと決まった服はなんだかキラキラしてて。
会社を経営してるお父さんのそれに娘として出席するだけなのに眼鏡を取られ、パタパタと……メイクをされて。
長い髪の毛もさっきから弄られ纏められ
なんの説明もなしに進んでいくそれは私を戸惑わせて、それは会場である大きなホテルに足を踏み入れた途端、私を更に混乱させた。
｢……ふふ。ほら、ちゃんと前を向いて堂々としなさい。｣
｢……でもっ……｣
違和感と不安は膨らむばかりで私には沢山の……視線。
コンタクトレンズなんて初めてでこんなに高いヒールも初めて。
席に案内されるまで社員たちは私と母を目にすると畏まり声をかけ、お母さんもやけに今日はきらびやか。
慣れない全部に背筋が伸びて早くも帰りたいと願うばかりで、始まってもないパーティー会場は沢山のゲストで溢れてて。
｢……A、よく来たね。
ははっ……親バカかもしれないがすごく綺麗だ。
ここに来なさい。｣
新調したスーツに身を包んだ父は式が歓談に切り替わった所で私のいる席に来てくれて。
綺麗だ、と微笑んでいるその表情は外向きのそれのままで……また違和感。
言われるがまま、手招きをする父の元へと向かえばその隣には……知らない男性。
……まさか、と頭を過ったそれに頭は真っ白で。
だけど嫌な予感ほど現実になり話はどんどん進んでく。
お父さん、その人は…誰？
どうしてそんなに微笑んでるの、なんでお母さんも笑顔なの……
｢……A、紹介するよ。
この方はあのＫ社の社長ご子息のカン ジリョン君だ。｣
なぜ、お父さんがこのタイミングで男性を私に紹介したのかが分からないほど子どもじゃない。
今朝からの違和感と不安の理由がやっとここで辻褄が合い、それに頭が真っ白になる。
……あぁ、私には……もう時間がないんだと悟った。
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おけ(プロフ) - 初めてコメントします！すごく引き込まれる話で一気に読んじゃいました!主人公の控えめな感じがすごくかわいいです! (2022年2月2日 1時) (
レス) @page50 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
anya(プロフ) - 初めてコメントです！！門限やぶり…私の一番大好きな曲でまさかあの曲が元とは知らずに題名に惹かれ読み始めましたが、最初の一文読んだ時に鳥肌立って！一気見です！凄く良かったです…そうそう、こういう曲だよと一人でﾆﾔﾆﾔしながら読みました。最高な時間でした (2021年12月1日 21時) (レス) @page50 id: 459e0f1979 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - みきさん» 返信遅れてしまいすみません！コメント本当に嬉しいですありがとうございます(*^^*)二人の恋の続き……絶対可愛いと思います私も妄想が止まりません(笑)きっとお互いに嫉妬して一波乱くらい展開ありそうです…たまんないですえへへ(*^^*)読んでくれてありがとうです！ (2019年10月3日 22時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 可愛い2人に終始癒されました。これからもヒロインちゃんはグクに嫉妬することがあるんでしょうけど、きっとグクはその何倍も嫉妬しそうｗまた2人の番外編があったら読んでみたいです！完結お疲れ様でした！ (2019年9月30日 23時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - じゅりさん» 読んでくれてありがとうございます！好きすぎて思わず突発的に書いてしまいましたがそう言って頂き本当に感謝です！次回も機会があればぜひ遊びに来てください(*^^*)本当にありがとうございました！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱーふん
| 作成日時：2019年9月15日 21時
