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さわさわと私のカラダを這う何かに背筋が凍って。
……うそ、なにこれ、
知らない何か、人混みでぎゅうぎゅうなこの空間に
見えない何かがおしりや太股をスルリと何度も撫でていて
……でも、気のせいなんかじゃない。
頭はパニックを起こしてて頭ではこれはきっと痴漢なんだって分かってるのに。
驚くほどカラダは石のように固まりただ、ひたすらに怖い。
まさか自分がそうなるとは想像もできなくて。
カラダは動かず喉も声の出し方さえ忘れてしまったかのように酸素を取り込む事で精一杯。
ぞくりとするような感覚。
固まり動かない私を、それは嘲笑い段々とエスカレートしていって。
どうしよう、どうすればいいの…
ぎゅっとバッグを抱きしめれば、涙だけは簡単には溢れてくるのに、何もできなくて自分は本当に無力で。
触られた事すらないしこんな感覚覚えたくもない。
涙で視界は滲んでてこの人混みに囲まれている私は当たり前に小さいし、きっと誰も気づいてなんかくれない。
私……バチが当たったのかな、
あの日を境に関係のない私が逃げるようにあなたから距離を取って、一方的に避けて……勝手に落ち込んで。
ただの顔見知りでしかない私が
ジョングク君と綺麗な女の子との並ぶ姿を見て……一丁前に嫉妬したバチが当たったのかな。
他力本願な自分に嫌気がさして
それでも誰かに助けを求めるなんて出来なくて。
動け、と必死に足に命令して私のカラダに這う手から距離をとっても。
この人混みの中では簡単に捕まってしまい、またカラダは固まるばかり。
あと二駅。それまでの我慢だ……と唇をぎゅっと噛み締めて。
ぼろりと涙が零れた瞬間に私の耳元で聞こえた
はぁっ、と知らない誰かの吐き出す吐息。
長いはずのスカートの中に忍び込んだ手に声にならない声をあげて。
｢はぁっ、……おいお前っ……何してんだよ！！｣
酷く息を切らして酷く低い声で声を張り上げて。
ぐいっと私のカラダを引き寄せてその瞬間心地いい香りに……包まれて。寒気のするあの手から私を引き離してくれたのは見なくても、声を聞いただけで分かって。
｢ごめん、気づくの遅れた……次の駅で降りよ。
俺、ここにいるからもう少し頑張れる？｣
ジョングク君は私を引き寄せたまま恐怖のあの手を捻り上げていて。
優しい声で私をまるごと包んでくれた。
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おけ(プロフ) - 初めてコメントします！すごく引き込まれる話で一気に読んじゃいました!主人公の控えめな感じがすごくかわいいです! (2022年2月2日 1時) (
レス) @page50 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
anya(プロフ) - 初めてコメントです！！門限やぶり…私の一番大好きな曲でまさかあの曲が元とは知らずに題名に惹かれ読み始めましたが、最初の一文読んだ時に鳥肌立って！一気見です！凄く良かったです…そうそう、こういう曲だよと一人でﾆﾔﾆﾔしながら読みました。最高な時間でした (2021年12月1日 21時) (レス) @page50 id: 459e0f1979 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - みきさん» 返信遅れてしまいすみません！コメント本当に嬉しいですありがとうございます(*^^*)二人の恋の続き……絶対可愛いと思います私も妄想が止まりません(笑)きっとお互いに嫉妬して一波乱くらい展開ありそうです…たまんないですえへへ(*^^*)読んでくれてありがとうです！ (2019年10月3日 22時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 可愛い2人に終始癒されました。これからもヒロインちゃんはグクに嫉妬することがあるんでしょうけど、きっとグクはその何倍も嫉妬しそうｗまた2人の番外編があったら読んでみたいです！完結お疲れ様でした！ (2019年9月30日 23時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - じゅりさん» 読んでくれてありがとうございます！好きすぎて思わず突発的に書いてしまいましたがそう言って頂き本当に感謝です！次回も機会があればぜひ遊びに来てください(*^^*)本当にありがとうございました！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱーふん
| 作成日時：2019年9月15日 21時
