俺とヒミツの恋、しよ？ deep night ver. 3.5

just　one　day　59 ページ12

｢……わぁ……すごい！｣




JN｢……ふふっ。驚いた？｣









　
映画館のスタッフさんに案内されたのは一般な観覧席とは違う場所で……ここは二人しか入らない部屋。









　
｢……こんなの初めて……すごい、お客さんはあっちにいるんだ……｣




JN｢……映画は前にA観たいって言ってたしこの施設自体仕事の営業先だし。学生には出来ないって大口叩いちゃったけど結局仕事を上手く利用してるだけだけど。｣




｢……そんな事ないよっ……一人占めしてるみたい！｣









　
目の前に大きなスクリーンが正面にあって、お客さんは下にいて。
この空間には大きなソファがあってバルコニーみたいだけどおしゃれで……わぁ、ふかふかだ！




たぶんこれはカップルシート、なんだろうけど想像とは遥かに違う高級感というかセレブ感ばかり散りばめられていて。
いくら仕事先といえど簡単に来れる訳じゃないと、思います。





いつか話題のあの映画を観たいな、と私が話した事を覚えてくれてたのかな。
……すごい、飲み物の注文をわざわざスタッフさんが聞きに来てくれるんだ！なんて驚きやら初めてづくしばかりでテンションがおかしくなる。









　
　
JN｢……髪、今日は上げてるんだね。
いつもより大人っぽいしその服も似合ってる……ふふ、Aの匂いだ。｣




｢…………！…………お、おっぱ…近いよっ……｣




JN｢……だって久しぶりのAだし。
普段は長い髪に隠れてるのに今日は丸見えだし……
んー……落ち着く。｣








　






　
緊張はしっぱなしで初めてばかりな上にサプライズみたいな映画館のこの特別な空間。
頼んだ飲み物もそろい、落ち着かないままソファに座るも思った以上の近さでまたバクバク鳴る私のそれ。





それなのに今さら髪型や服を褒められて。
ゆっくり引き寄せ首筋に顔を埋めて私の耳元に響くのは大好きなオッパの……どこまでも甘い言葉と声で。
……この飲み物はアルコールでも入ってるんでしょうかっ！？





すん、と当たる熱い吐息と、ぺろりと濡れた舌がイタズラに刺激して。
びっくりして赤面を通り過ぎた私を見てにこっと微笑んで。









　


　
JN｢……楽しいだけじゃないデートも悪くないでしょ？
俺は、すっごく楽しいよ。｣









　
　
ぷちゅ、と触れた二人の唇にびくっと肩が跳ねてしまえば会場いっぱいにブザーが鳴り響き……ゆっくりと暗闇が私たちを包んだ。









　
　

　
　

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