just one day 10 ページ10
時折笑いも交えて話したりこの学校の思い出も語ってくれたり。
それでも自分の経験を生かし社会人としてのそれを皆を見渡しながらするオッパの話術に吸い込まれるように体育館が静かになる。
ジェラシーばっかり感じてたさっきまでの自分が情けないと思うとともにやっぱりオトナだなぁ、なんて酷く劣等感を感じたり。
あっと言う間に終わってしまったその講義は沢山の拍手が体育館に響いて。
私は照れくさそうにペコリとお辞儀して教頭先生と一緒に退場するその背中を黙って見つめる事しか出来なかった。
ガヤガヤとまだ騒がしい体育館。
女子たちが噂するのはたった今素晴らしい講義をしてくれた大好きなオッパのコトばかり。
本当はあの人は私の彼なんだよ、って言いたいけどそんなの……だめ。
まさか女子高生と付き合ってるとか……きっとオッパは知られたくなんかないよね、
……あぁ、遠い。
今日ほどオッパを遠く感じた日はないよ。
どうやっても年の差は埋められないし彼は誰もが振り向く王子様。何もかも完璧で……やっぱり私はただの女子高生。
……努力しなきゃ。私、早くあなたの見合う人になりたい……隣で堂々と歩きたい。
こんな身勝手な劣等感や子どもっぽいヤキモチなんて持ってたら格好いい素敵な女性にはなれないもん。
講義が終わってとぼとぼと教室に向かって。
スヨンがトイレ寄るから、なんて言うから1人皆の群れから離れ、せっかくオッパに会えたのに魔法が解けたみたいに気分はどんよりな……私。
JN「…あ、いた……A。」
「……へっ……!?おっ……オッパ、?」
JN「…しー……ふふっ。おいで。」
ぼっちで廊下を歩き下を向いたまま不意に引かれた手首。
聞こえた声と捕まれたそれにハッとして見上げればそこには大好きな人。
さっきのスーツのまま、さっきの眼鏡姿のまま人差し指を自分の口元に当てイタズラに微笑みくんっ、と再び引かれて。
ばたん、とドアが閉まればオッパは普段誰も入らないような空き部屋に私を……閉じ込めた。
「……うそっ……オッパ、?どうして……もう帰っちゃったと思って私っ、」
JN「……ふふっ。俺の母校だもんせっかくだから一緒にいたくて。よかった……会えた。」
イタズラに微笑みながらきゅ、と繋がれた掌に胸が鳴った。
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(名前)ななナル(プロフ) - もう好きすぎて何度も読み返してます。 (2021年3月15日 21時) (レス) id: 97d380efff (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - りんねさん» 嬉しいお言葉本当にありがとうございます!元気の源です本当に嬉しいです(*^^*)更新頑張ります!また遊びに来て下さいね! (2019年8月16日 3時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - ぽちさん» ぽちさんありがとうございます!本当に嬉しいです(*^^*)ドキドキ、キュンキュンは作者大好物ですそう言って頂き本当に感謝です!やる気出ますよ(*^^*)更新も頑張りますね☆ (2019年8月16日 3時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - 本当に面白いです!キュンキュンです!いつも楽しみにしてます!これからも頑張って下さい! (2019年8月15日 9時) (レス) id: be7f3328f0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - こんばんは☆むしろ…少しずつ少しずつ更新されていくコトが、よりドキドキに繋がって、丁寧な話の展開に毎回キュンキュンさせていただいております///これからも作者サマの負担のないペースで更新していただけると嬉しいです☆ (2019年8月15日 2時) (レス) id: 8ba320eacd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱーふん | 作成日時:2019年6月29日 15時