war of hormone 37 ページ37
……あれ、ここにきちんと畳んでおいたのに、ない。
私の服……どこいった……?
見渡すも脱衣場には生活感があるのかないのかタオルだけやたらとあって湯気を帯びたカラダを、ほわほわなバスタオルを当てながら探すもどこにもなくて急に叫びたくなる。
……こんなんじゃ、ここから出られない!
あいつめ………何もしないから、なんてうるうるした瞳で小動物みたいな雰囲気で私に言ったのに早速嫌がらせか!と思うもどうしようもない。
でも、そういうので気が紛れる分……私は平常でいられるんだ。
きっと一人ぼっちで自宅にいても泣いてばかりだったと思う。
……仕方ない。素っぴんだしバスタオルしかないしここにいた所で何も変わらないし。
絶妙な大きさのこの頼りないタオルをカラダに巻き付け髪をアップにして、えぇいっ!恥じらってたまるかっ……どうせさっき助けてくれた時に情けない姿を見られたんだからっ!と随分と心の中でだけ饒舌になって。
恐る恐る脱衣場をそっと出た。
私の服はどこかな、なんてそろりとコソ泥みたいに歩いてリビングへと向かうも、キム テヒョンはこんな広い部屋に一人暮らしだなんて、と口をポカンと開けたまま見渡す。
TH「…………ねぇ。」
「……ぎゃっ!」
びっ……ビックリしたぁ!
リビングに入るも高い天井や広い全部に視線を奪われて。
そんな私にいきなりどこから現れたのかそ低い低音のそれに大袈裟なぐらいカラダが跳ねて。
「……おっ……お風呂ありがとう!えっと……私の服はどこでしょうかっ……」
TH「…………うん。髪まだ濡れてる。乾かしてあげるからこっち来て。」
ぶおぉーっと温風に揺られる髪と優しく差し込む長い指と。
……えっと……早く何かを着たいんだけど、と思っていてもソファの前に座らされて無言でただひたすらにドライヤーを当てられて。
やけにキム テヒョンが静かだな、なんて思うも撫でたり解かす指先が暖かくて気持ちよくて。
かちっと止まるドライヤーに合わせてしん、とするこの部屋。
その空間は彼の香りでいっぱいだし私自身も同じシャンプーを使ったからまるで全身が包まれてるようで。
TH「……俺もシャワー行ってくる。」
何も言わずにキム テヒョンはさっさと浴室へと向かってしまった。
……いや、だから私の服はどこなのっ……
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ミイミイ(プロフ) - ここまるさん» 最高なんて嬉しすぎます!(*^^*)お褒めのお言葉、本当にやる気出ますし支えになるのでめちゃめちゃ嬉しいです(*^^*)これからもよろしくお願いします! (2020年10月16日 7時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
ここまる(プロフ) - テテちゃん最高でした(*゚∀゚*)めちゃめちゃ面白かったです!文才ありすぎてすんばらしいです!! (2020年10月4日 19時) (レス) id: 3c8b97a1b0 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - ○○でえーすさん» マイページの設定から入って最後に18歳以上かという項目があるのでそれを変更すればたぶん読めると思います(*^^*)それでも上手くいかない場合はまた教えて頂ければと思います(*^^*)読めるといいなぁ…… (2019年10月16日 7時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
○○でえーす(プロフ) - ミイミイさん» お返事ありがとうございます!度々すみません、、、設定的なものがあるということでしょうか?? (2019年10月15日 18時) (レス) id: f4f936e127 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - ○○でえーすさん» コメントありがとうございます(*^^*)そんなのズルイ。は非公開ではないので読めると思いますがR18指定なので見れないのかもしれないです(>_<)ご自身の設定で18歳以上かどうかという項目を見直して頂ければたぶん見れますよ( ^ω^ )読めたら感想楽しみにしています笑 (2019年10月14日 7時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱーふん | 作成日時:2019年6月9日 10時