俺とヒミツの恋、しよ？ deep night ver. 2

war　of　hormone　20 ページ20

胸が、はち切れそう。
本当は今すぐこんな状況から逃げ出したいに決まってる。
だって私が動いてしまった反動で軋んだベッドに彼女たちが声を潜めて。





なのに首筋に落とされるそれや胸をイタズラに弄られ揉まれて意思とは逆にカラダが跳ねるばかり。








　

　
｢…今の音……誰か寝てるのかな。｣




｢えー？ならうちら早く出ないと……って、テーピングあった！｣




｢……わぁ！もうこんな時間！早く体育館に戻ろっ！｣









ぱたぱたと再び影が慌ただしくそんなに広くない保健室に足音を響かせて。
やがてこの場から遠ざかるそれにやっと安堵したいのに。





ごめんね、私はここにいるんだよ、って返事が出来なかった彼女たちに謝りたいのに。









　
｢あっ……やだっ、……待って、お願いっ｣




TH｢……だめ。センセーが悪い。｣









　

　
力みっぱなしだったからか、生徒がこの場から離れたからなのか、カラダがなかなか言うことを聞かず動けない。
懸命に身を捩り振り返ればぐいっと背中を倒されベッドに縫い付けられて、そのまま両膝をついて私を見下ろして。






制止を求めても否定をするその言葉も全部全部無視をする。





半開きな口元。そのコロコロかわる表情。
元からだらしなく開いていたシャツに引っ掛かってるだけに思えたネクタイを乱暴に緩めたその仕草全てに思考回路はもうパンク。





　

……私が悪いってどこが！なんて言い返す余裕なんてある訳ない。
だってあまりにもキム テヒョンが私に見せるそれが男っぽくて、獣っぽくて。






ぞくりとする間もなくそのまま胸に顔を埋められてしまえば強すぎる刺激にどうすることも出来なかった。









　

｢…ふぁっ……やっ……あっ……んっ！｣









　

ぢゅ、と吸われて舌で転がされて。啄むように優しく口づけまた食べられて。ひたすらに攻められて聞いたことのないような自分の高い声に耳が死にそう。




その厭らしい水音、私の高すぎる声、カラダがびくんと跳ねる度に安いパイプベッドの軋む音が鳴り、はぁっと吐き出される吐息に耳を塞いでしまいたい。





やめて、とその腕を掴めばすぐに取り上げられて大きな手と長い指がまるごと包み絡んで……きゅ、と握られて。
その仕草は優しいのか強引なのか、もう……わかんない。









　
TH｢…好き。大好き。やめて、って言わないで。｣









　

　
にっこり微笑んだ彼にまた私は唇を噛んだ。








　

war　of　hormone　21→←war　of　hormone　19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す