俺とヒミツの恋、しよ？ deep night ver. 2

war　of　hormone　24 ページ24

｢先生………なんか元気ないね。｣




｢あっ！それ私も思った。……大丈夫？｣




｢……え？そうかな。私は元気よ。
手伝ってくれてありがとう！……お礼に紅茶淹れるわ。デザートもあるから食べて？｣









　





　
　
月日が経つのは早いもので、あれから……キム テヒョンに酷い言葉を投げつけてしまったあの日から一週間。





当たり前だけどぱったりと保健室に姿を見せなくなって、それに対してぽっかりと心に穴が空いてるみたいに……寂しいとすら思ってる私は本当にどうしようもない。





挙げ句の果てに可愛い生徒たちに元気ない、なんて心配かけてる時点で救いようのない大バカだ。





本来ちゃんとした目的がなければ足を運ばないのが保健室。
とぽとぽとカップに注がれていくお湯を見つめながらも生徒がここにいるのにため息をつきそうになる自分。









　


　
｢…………！…………あつっ！……っ、｣




｢えっ！？……ちょ、A先生ホント大丈夫っ！？｣




｢……早く冷やさなきゃっ……先生こっち！｣









　


　
……ほら、言わんこっちゃない。
子どもでもしないような失敗をするなんて。







熱湯を扱っていながら注意力散漫。
生徒が手伝ってくれた整理作業のお礼のつもりで淹れたお気に入りの紅茶も……台無し。






手の甲や指先にかかったそれが焼けるように熱くて痛くて、それを直ぐに冷やしてくれた生徒たちは本当に素直で優しくて。









　

　
｢……先生、痛い？｣




｢……ううん。ありがとう大丈夫……ごめんね、本当に私だめだね、｣








　


　
……あぁ、こんな自分が嫌だ。
仕事にさえ、全然集中出来てないしこんな有り様だなんて。






なんだか泣きそうでそれを生徒に見られないように背を向けて。でも優しい生徒たちはこんな私に寄り添ってくれる。






……もう……いい加減しゃきっとしやがれ！自分。









　

　







　







　
｢……えっと……そのっ……私はよく分からない、かな…｣




｢……え！？ちょっと、A先生ホントに最近おかしいよ？｣



　
｢……私はカラダは大事にしてほしい、それしか言えませんっ！｣




｢なんで先生が顔赤くなってんの？…………うそ、可愛いー！｣






　


　



お決まりの女子生徒の相談にありのままの自分で生徒に向き合えば結局……こんなもん。
あまりにアダルトな内容になってしまえば結局本来の私はこうなるんだ。









　

war　of　hormone　25→←war　of　hormone　23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す