俺とヒミツの恋、しよ？ 2

love is not over　8 ページ8

｢……チョン A。お前ちょっと放課後体育教官室にこい。じゃー皆は気をつけて帰れー。｣









　

　
担任の声に帰る身支度をしていた手が止まって。
友達はいいなー先生に呼び出されてみたい、なんて私をからかって。




担任はサッカー部の顧問で体育教師。
まだ若くて明るくサバサバしてるしこの学内でも女子に絶大な人気がある。




面倒だな、なんでわざわざ教官室なんだろう、と思いながら静かに入れば先生はすでにいて。
ここ、座ってと促されて私は素直に腰を降ろした。









　

　
｢……悪いな。ここに呼び出して。｣




｢……いえ。急にどうしたんですか？｣




｢……うん。単刀直入に言うけどお前、成績落ちてるぞ。｣




｢…………え、？｣









　




　

担任の予想外の言葉に思わずびくりとして。
……成績が、下がってる？
うそ、この前のテストはわりと自信があったのに。









　
｢……ここ最近あまりテストの結果が良くない。
志望大学の判定もこのままじゃかなり厳しくなりそうでな。｣




｢……そう、なんですか……｣









　
　
勉強は、しっかりしてたつもりだったけど思ったより私は不器用なのかな。
最近どこか浮わついてたのかもしれない。





思い当たる部分はあって。
きっとジョングクといれることが嬉しくて楽しくて目指す場所への気持ちが少し薄れてたのかも。
……でも、これはグクのせいではないし言うまでもなく自己責任。









　

　
｢……今日わざわざ呼び出したのは他にもあるんだ。
お前、弟と……ジョングクと付き合ってんのか？｣




｢…………え？……｣




｢たまたま……偶然バス停にいたお前ら二人を見かけて。
姉弟ではあり得ない距離のそれに疑問を持ってな。
……なんつーか…普通、キスなんてしないだろ。｣









　

　





　
ガラガラと何かが崩れていく感覚がして。
……うそ。……まさか、先生に知られてしまうだなんて…





よりによって担任の先生、サッカー部の顧問に見られたということよりも、ズキンと心が痛んだのは先生の言った常識人のいう｢あり得ない｣｢普通｣という言葉。……これが、酷く心を抉る。








言葉に詰まってしまえばそれは肯定しているようなもので。
何も言えずにいれば先生は困ったように笑いながら私を見つめた。









　
　


　

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