俺とヒミツの恋、しよ？ 2

danger　2 ページ21

ぎゅっと握ったジミナの手は昔と変わらない男の子なのに可愛い手。
でも懐かしさを感じるより先に、さっきから心臓がばくばくと大騒ぎしていて自分のこんな行動に緊張が押し寄せる。





ジミナの掌を自分の胸に押し付けていきなり大きくして、なんてバカげているしハタからみれば酷く滑稽なんだろうけれど、私にとっては死活問題で悩んで、悩んで、こうやってジミナに頼ってるんだ。









　






　
　
彼氏、なんて人生で１度もできたことがない私。
昔から小柄で子どもっぽくてドジで何かと疎くて。




友達とかは皆彼氏がいてそれに関してはまぁ、皆は可愛いし大人っぽいし色々進んでるのも理解しているつもりで。





一緒にいればそういう情報も割りと入ってくるし友達にはAにはまだ早いかな、なんて濁されたりするけどさすがに高校３年生にもなれば分かるよ、それぐらい……





自分では普通だと思ってはいたけれどどうやら私はその……胸が小さいみたいで。
直接見た、比べた訳じゃないけれど見た目通りというか要するに幼児体型らしくて。









　
帰宅途中忘れ物に気づき、教室に取りに戻ったあの日。





部活動をする生徒しかいないような時間帯だから誰もいないだろうと足早に向かった私。
夕陽も沈みかけた教室で、男子数人の話し声が聞こえて何気なく足が止まってしまい、その内容はまさかの私だった。









　
　
｢うちのクラスって可愛い子多いよなー。
なぁ、誰がタイプ？｣




｢えー可愛い子はいっぱいいるけど皆彼氏いるじゃん。｣




｢じゃーあれは？……Aちゃん！｣




｢お前まじで言ってる？あの子俺は無理ー。
だって顔は可愛いけど胸ないじゃんつまんなそー。｣



｢ぎゃはは！ひでー！お前最低だわーっ。
まぁでも子どもっぽくて何か躊躇うよな。なんつーか幼児体型だし。｣




｢……お前の方がひどいだろ。まぁどっちでも俺は無しかな。｣









　


……もう、言葉もいらないぐらい惨め。





勝手に私を話題にして酷い言葉を言われて。
自分でも最近は気にし始めていただけに物凄い大きな石を投げつけられたような気がして悲しくて悔しくて。





……泣くもんか。お前らなんかに勝手にランク付けされる義理だってないじゃん。
こっちだって願い下げだよばかっ……なんて思ってはいても涙が零れ落ちそうで。









ジミンちゃん、ごめんね。
優しいジミナだからこそのお願いなの。









　

　

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