俺とヒミツの恋、しよ？ 2

love is not over　15 ページ15

ぼろぼろと溢れる涙を無視して精一杯あなたを睨み付けてその広い胸を震える手で力無く叩いて。






苦しくて、早く目を覚ましてほしくて感情的に言葉を投げつけてしまえばグクはより一層強く抱きしめて私の動きを封じ込める。









　
　
JK｢…はは。やっと素直になった。
ごめんね……A、ごめん。ずっと謝りたかった。
１人で悩ませて１人で抱え込ませてごめん。
俺、全部知ってる。監督……担任に俺の事言われたんでしょ？｣




｢…………！｣




JK｢……俺、今はもうサッカーやってないよ。
あの時家に帰ってきたらAがいなくて出てったの知って。なんか全部どうでもよくなって全部上手くいかなくなって。
Aは俺の事わかってないよ。俺はAがいなきゃ全然だめだし、サッカーさえ捨てる男なんだよ。｣









　

　
抱きしめたまま過去を話すグクに私の瞳が揺れて。
今のあなたに聞きたかった全てを答えるようにゆっくりと語るグクは困ったように笑った。









　

　
JK｢…調子悪い俺に監督からAとの事言われてさ。
頭に来て俺、殴っちゃって。そのまま簡単に辞めるぐらい俺はA以外、サッカーすらどうでもいいんだよ。｣




｢…うそっ……そんなっ、｣




JK｢……父さんと母さんは全部分かってた。
俺らがそういう関係だったことも全部お見通しだった。
俺さ、Aがいなくなってから自暴自棄になってほんの少しグレて。毎日毎日何一つしない俺に父さんが全部教えてくれて。Aの大学と住んでる場所、俺らの戸籍上の関係。……そんで条件出された。｣








　


　
グクが何を言ってるか、分からなくて。
沢山の情報と、処理しきれない重大なそれに全く頭が追い付かない。










JK｢……俺、父さんの親友の子だったんだってさ。
俺の本当の両親は事故で亡くなってたみたいで産まれて間もない俺を父さんと母さんは引き取ってここまで育ててくれた。Aに会いたいならこの大学一発で受かってみせろって言われて。｣




｢……っ待って、まってグク……｣




JK｢んははっ！一気に喋って意味分かんないよね？
でも今度ちゃんと話すからびっくりするのは後にして？
……A。俺ら、終わってないよ。俺ら…これからはずっとずっと一緒にいてもいいんだよ。｣









　



……涙が、止まらない。








あまりにも衝撃的すぎるその内容なのに、なんで？
なんでグクはにこにこ笑ってられるの？









　
　

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