検索窓
今日:2 hit、昨日:45 hit、合計:630,876 hit

love is not over 12 ページ12

手を引かれて居酒屋を出ればもう既に二人で抜け出したと思ってたグクと女の子がいて。
ばちん、と目が合ってしまえば何だか逃げ出したくなった。





とくん、と胸が鳴るのは久々あなたに再会したからで、決して好きな気持ちがあるからなんかじゃないと言い聞かせて私の隣にいる男の子の上着の袖を遠慮がちに引っ張って。









 

「……早く行こう。私もあなたの事、知りたい。」









……早くこの場から離れたい、逃げたい。
グクを見れば今まで堪えていたものが弾け飛んでしまいそうで怖い。






交わった視線を無理矢理背けて。






早く行こう、と半ば強引に名前すら知らない男の子の腕を引き寄せて足を踏み出した瞬間、今日初めて私に向けられた大好きだったグクの声が耳に入って。









 


JK「……A。…また逃げるの?」









 
 
3年ぶりに呼ばれた自分の名前。
私の記憶より幾分か低く聞こえたその声にカラダがびくんっ、と跳ねて足が止まってしまった。









 
「…え、二人……知り合い?」




「…ねぇジョングク君、早く行こうよ。
私、もうだいぶ酔っちゃったー。」









 
 

急に張り詰めた空気に変わったのはグクのその低い声のせいなのか、私が少し俯いてしまったからなのか。
不思議そうに私とグクを交互に見やる男の子は当たり前のように疑問を持って、女の子は早く行こうと甘えて。






……逃げる、なんて私にはそれしかできないよ。
今日初めて目が会った瞬間に冷めた瞳を私に向けて、遠回しに嫌いって言ったのはグクじゃん。





逃げるしか私には選択肢がなくて、あなたといれば理性が保てないからあの時沢山泣いて、悩んで決断したのに。





全部私が悪いのは分かってるけど、もう今日はお腹いっぱいなの。辛いよ、久しぶりでも何でもやっぱり私はグクが好きなんだもん。









 


「…ごめっ……ジョングクは私のおとう……ひゃあっ!!」








 



 
 
この状況にから早く逃げ出したくていっぱいいっぱいで。
もうグクから離れたい一心で背を向けて彼は弟なんだと告げようとした私。








隣の男の子を強引に引っ張り歩き出せば
いきなり強く腕を引かれてどんっと背中に衝撃が走り驚く間もなく視界がぐんっと高くなって。








ふわりと浮いた自分のカラダのその様は、まるでモノを担ぐようにグクに持ち上げられていて。








グクは全部無視するように歩き出した。









 


 

love is not over 13→←love is not over 11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (504 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1534人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , バンタン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ymmfsm395(プロフ) - 初めまして。ジミンペンですが、貴方様が書くジミンさん素敵でドキドキしました。ミイミイさんが書くジミンさんのおはなしが読みたいです。 (2020年11月29日 20時) (レス) id: 73b59513c0 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - (名前)れなさん» わぁー!ドキドキして頂けるなんて感無量です!(*^^*)ぴょんて表現……きつくないですかキモチ悪くないですか……本当に不安です( ;∀;)でもそう言ってくれる方がいらっしゃるだけでも救われます本当にこちらの方が感謝です!またいつでも遊びに来てくださいね(*^^*) (2019年10月16日 8時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)れな(プロフ) - ミイミイさん!ほんとにありがとうございます、、いつもドッキンドッキンして読んでます、、特にピョンテのところは心臓が破裂しそうです。私が叶えたくても叶えられない夢を見させていただきほんとに感謝しかないです、、これからもミイミイさんの作品を読み続けます! (2019年10月15日 21時) (レス) id: 88f8847ca6 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - わいわいぱっくさん» わー!嬉しいすぎます本当に嬉しいです!!そのお言葉を大切に大事にして納得のいく作品を描いていきたいです(*^^*)ありがとうございます!また遊びに来てください(*^^*) (2019年8月22日 16時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
わいわいぱっく - 初見です、、ミイミイさんの作品は ひとつひとつがクオリティー高くて すごいです。頑張ってください (2019年8月21日 11時) (レス) id: 443d6f8bfc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぱーふん | 作成日時:2019年3月25日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。