俺とヒミツの恋、しよ？

just　one　day　9 ページ34

｢……はぁー……｣









　

　
キス、しちゃった…






ちゃぷん、と湯船に浸かった瞬間、自分でも信じられないぐらいの大胆な行動に今さらカッと全身が火照る。



同意のない一方的な押し付けのようなキス。
卑怯だしこんなの虚しいだけなんだろうけれど、それ以上に好きが大きすぎて溢れてしまったそれだから悔いはない、なんてどこまでも勝手な思考になっていて。




…だって、８年間ずっと想ってたんだもん。




オッパの唇……ふわふわだった。
男の子なのにカサつきなんて一切なかったしぷるぷるで、キスしたのは私なのに逆に包み込まれたみたいで…あぁ、だめだ……ハレンチ！




さっきから反省もせずに頭の中はオッパの唇のことばかり。




火照るカラダやその事で頭がいっぱいでおかしくなりそうで、いい加減逆上せそうで勢いよくバスルームを出た。









　





　
　
静かな我が家のリビングですう、とソファーで寝ているのは大好きな人。



さっきの格好とは違い、ソファーに横になって寝ているそれはイビキなんてなくてオッパに幻滅する要素は１つもなくて。



…綺麗だな。少しぐらい王子様じゃない部分があってもいいのに寝ているだけでも絵になるなんてどこまでオッパはずるいの……好きばかり増える一方だ、と拗ねたくもなる。






風邪ひいちゃうかな、なんてブランケットをそっと掛けて。
眠ったままを良いことにオッパをまじまじと見つめる。





長い睫毛、すっとした鼻、形のいい整えられた眉、綺麗な肌……さっきの唇。





……だめ、だめだよ、と頭の中では引き止めているのに。



一度知ってしまえば私の悪い部分が知るもんかとそれを捩じ伏せて、カラダが吸い込まれるように再びそこへ向かっていく。






……ごめんなさい。オッパ、まだ起きないで。





ゆっくりとそっと触れた暖かいそれ。
ちゅ、と小さく鳴った音。



　

恥ずかしいのに欲は止まることを知らずにもう一回、あともう一回、とどんどん膨れて、何度も触れては離れてを繰り返す。




いけない、暴走しすぎてる、と薄く瞼を開いて静かに離せば至近距離でぱっちりと私を見つめる２つの大きな瞳が私を捕らえた。









　
　
　
JN｢……いけないコだね。｣




｢…………お、オッパ起きてたの……っ？｣









　



　
……どうしよう、ばれちゃった、




ぱくぱくと口を開けて酷く驚いてしまえばオッパはニコニコと私を見つめた。








　





　
　
　

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