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あれは、私が18歳の時。
受験を終えて、卒業も迫った高校３年の冬。
手ごたえを感じながらも自宅に向かう途中でスマホが震えて。
受話器越しに聞こえる声は知らない誰かで、
その声は両親が交通事故で亡くなったんだと私に告げた。
決して裕福ではない家庭で育った私。
公立大学を選んでなるべく負担にならないようにと必死に勉学に勤しんだ。
けれどそれはたった今、通えなくなった。
父も母も私は大好きだった。
でも、両親が亡くなった今、残された私にどっと背負わされた荷物は多額の借金のみ。
本当に優しい、お人好しの父と母。
私の知らないうちに保証人やら何かと請け負ってたみたいで、それを返さなければならない状況に頭がいっぱいな私は大学へ行かずに違法のそういうお店で働くようになった。
安易な考えだったと今なら思う。
けれど言い訳するなら、私はとにかく必死だった。
それと同時に大好きな両親が急に居なくなった虚無から逃げ出したかった。
当然、処女は店の客に捧げてしまったけれど。
そんな私も売れるようになって気づけば店のトップにはなっていたようだったけど、とにかく節約の日々で頼る人もいない私は毎日毎日カラダも心も壊れそうで。
｢……韓国にこないか。ぼくがきみをそだててあげるから｣
ある日、訪れた客が不慣れな日本語を使いながら私に手を差しのべてくれて。
……それが、今、私の所属している事務所の社長だった。
アイドル事務所を立ち上げるために日本の市場やノウハウを学びに来たという韓国人男性。
40代の至って普通の男性。
店に来たのは知人に連れられ、仕方なくだったみたいで私を抱くこともなかった。
聞いてもいない自身の夢を語り、いつの間にか店の常連になっていたけれどその度に私を指名する。
決して私を抱かずに来る度に夢を語り、
料金を多く払う人柄に毎度申し訳なさが募ってしまう私。
いつからか次第に心を少しずつ開くようになり、ぽろりと生い立ちを話せばこの韓国人は泣いてくれて。
私の手をぎゅっと握って暖かい言葉を言い、それが当時の私には酷く救いの光のように見えた。
そして、全てを捨てて韓国に、この小さな芸能事務所に社長だけを信じて降り立った。
それが、全ての始まりだった。
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ミイミイ(プロフ) - sumomoさん» 読みやすいなんて……そういう部分を褒めて頂けるのは本当に嬉しいです！こんな作者ですがこれからも頑張りますので宜しければまた読んで下さいね！ありがとうございます(*^^*) (2020年10月16日 14時) (
レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - ianさん» 返信遅くなってしまい本当にごめんなさい(>_<)引き続き読んでくれるように作者なりに頑張りますね！ありがとうございます(*^^*) (2020年10月16日 14時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
sumomo(プロフ) - 読みやすくて面白いです！更新の予定ありますか？？ (2020年1月28日 10時) (レス) id: 386effc071 (このIDを非表示/違反報告)
ian(プロフ) - もっと壊れた主人公がみたいです。 (2019年8月2日 1時) (レス) id: 3ca682ce22 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - みーさん» めちゃくちゃ嬉しいです！好みが別れるお話ですが最後までどうかお付き合いくださいっ(*^^*) (2019年1月5日 20時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱーふん
| 作成日時：2018年12月9日 18時
