そんなのズルイ。10

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｢……うそ、……私に…？｣




ﾘｱﾝ｢もちろんっ！
……ブーケを渡す意味、オンニなら分かるでしょ？
うふふっ！オンニ、大好きだよーっ！｣









　


綺麗なウェディングドレスを着ているのに私に飛び付くように抱きついた親友に言葉が出ない。







まさかこんなカタチで親友からサプライズがあるだなんて……







私の幸せはあなたの笑顔でもあるのに、
リアンは今は自分のこれからの未来やイムさんとのそれを願っていればいいのに私の事をこんな風に思ってくれるなんて。








私だってリアンが大好きだよ。
あなたは私のずっとずっと親友だもん。
……何かあったらすぐに駆けつけるんだからっ。









涙がぼろぼろと溢れてしまって、抱き合いながら親友と涙していれば司会者が私を会場にいる人達に簡単に紹介していて
暖かな拍手に包まれて、エリちゃんはそんな私たちを泣きながら見守ってくれていた。









　


　




　

　

　
　
司会者のアナウンスで涙、涙の親友の結婚式が無事に済んで。






ガヤガヤとロビーが出席した人達で溢れてしまっているタイミングでスマホを見ればびっくりするぐらいの着信があってそれは全部テヒョンさんからだった。









　
ｴﾘ｢……オンニっ！テヒョン君、式場の裏口で待ってるんだって！
オンニが電話に出ないってソクジンから連絡がきたよっ？｣




｢……えっ、……うん、私もいま気づいて、｣




ｴﾘ｢リアンはちゃんと分かってるから大丈夫だよ！
オンニ早く行ってあげて？
きっと待ちくたびれてるんじゃないかな、ソクジンから連絡くるぐらいだし！｣




｢……そうかな、
ごめんね、じゃあ行って来るっ
リアンには私からも連絡するね！｣









　

　


　
……電話に全く気づかなかった……
まさかこんなに早いタイミングでテヒョンさんに会えるとは思わなかったし、てっきり夜まで仕事だと思ってた。







　
本当は式で泣いてしまったからメイク直ししてから会いたかったのに、なんてわがままは言えないしとりあえず裏口に行けばいいんだよね、とさっきから頭と足はバタバタと忙しない。








式場のスタッフに裏口の場所を教えてもらって
やっとそこへたどり着けばハザードを付けて停車してる黒い車が１台だけあって。









テヒョンさんはどこにいるんだろう、と見渡せば
運転席からさっきのスーツを来たままの彼が降りて来て私を見つけてにっこり微笑んだ。









　

　
　

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