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｢あ、瀬見さん。…とAさん、ちわっす｣
｢おう、川西｣
｢わっ、…わああっ！太一！！｣
それは部活前のこと。
同じクラスの瀬見英太こと、ミンミンと一緒に学内を歩きながら、
それぞれの部活へ向かっていると太一と出会った。
｢お疲れさまーーっ！！｣
これはもう運命だよーっ！と駆け寄ると嫌そうな顔をして避けられた。
これはこれで悲しい。
けど、私はめげないよ太一！なぜならそういう対応も興奮するからね！！
そう思いながら、ぐっと心の中で拳を握る。
｢お前ら何やっ、……あ、やべっ！｣
突然、隣にいたミンミンが何かを思い出したらしく声を上げた。
｢おいA！川西捕まえてろ承諾書忘れた！｣
｢よしきた任せて！！｣
そう言い残し、ミンミンは走り去ってしまった。
なんで太一を捕まえてないといけないのか疑問だけど、まあ、いっか。
にこにこと顔を緩ませていると、
うわあ……と思いっきり引いている太一の声。
｢変なことしないでくださいね｣
｢ふふん、太一を襲っちゃうかも。がおーって｣
｢襲い返してギッタンギッタンにしてやりますよ｣
｢ひっ…！？｣
真顔でこちらを見下ろす太一に若干怯えながら一歩下がれば、
｢ふっ、冗談っすよ｣と軽く笑われた。
え、わ、わわ、なに今の！？ずるいわこの小悪魔！小悪魔太一め！！！
というか、さっきの笑顔カメラで撮りたかった！
しまった不覚だった！私のバカ野郎！！
｢太一まじマーベラス…｣
｢は？｣
｢一眼レフ持参しとくべきかな…いやスマホでも｣
｢何の話ですか｣
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作者名：nome. | 作成日時：2017年2月12日 0時
