隣人猫【YG】 (ページ14)

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私の家の前に着けば、そっと手首を離された。

『あー、、と、、、では先生。おやすみなさい。』

鍵を開けようと回れ右しようとした瞬間、また手首を握られた。

『っ、、せ、先生？、、それじゃ家入れないんですけど、、、』

YG｢、、、やだ。｣

『な、何が嫌なんです？先生。』

YG｢、それ。｣

『へ？』

YG｢、、、さっき名前で呼んでたのに｣

『あ〜、あれは店長がいたし周りに人も疎ら居たので先生なんて言ったら誤解さちゃうじゃないですか。』

そう言っても握る力が加わるばかりで。

心做しか先生の表情も不貞腐れ気味になっていたけど、気にせず私はまた言葉を続けた。

『だから先生。さっき先生の名前を言ってしまった事は謝るんで、呼んだ事無かったことにして下さい。ね？』

そう言っても手首を離してくれなくて、ずっと沈黙が続いていた。

『、、先生？？』

もう1回尋ねて先生の顔をみれば完全に不貞腐れた表情をしていた。

え、なにそれ可愛いんだけど。

もしかして私がこんな表情にさせちゃった感じ？

普段表情を1ミリも変えない先生が？

やだもう、嬉しすぎる、、、

お馬鹿、喜んでる場合じゃないわ。

これは呼ぶまでずっと続きそうだなと思って最終的に私が諦めた。

『、、ゆ、ユンギ、、さん。』

YG｢、、もう1回。｣

『、、ユンギさん。』

YG｢ふっ、、、おやすみ、A。｣

『おやすみ、、なさい、、ユンギ、さん、、』

先生は満足したのか私の手首を掴んでた手を離し、そのまま頭をポンっとして自分の家へと入っていった。

自分も頭が完全シャットダウンしたまま家へ入り、少ししてからさっき見た先生の笑顔を思い出して思わず狼狽えてしまった。

何あの笑顔。

笑うとあんな可愛いの？？

自分の行動1つで表情をちょこっとだけ変わる先生がどうしようもなく可愛くて嬉しかった。

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