同級生の本丸に鶴丸国永として顕現した【刀剣乱舞】【鶴丸国永成り代わり】

鶴が六十九羽 ページ30

彩「済まんな国永…」

「さっきも言っただろう？退屈していたんだ」

彩「これも充分退屈になると思うがな」

俺と鶴崎は長谷部から取り上げた書類を進めている
半分嘆いていた様だけど
鶴崎はお構い無しで取り上げたな

「何もやらないよりは、体の何処かを動かしていれば退屈はしないさ」

彩「だったら読書を進めるよ」

鶴崎が苦笑しながらそう言う
まぁ本を読むのは嫌いではない
むしろ好きな方だしな

「進めてくる書物にもよるな」

彩「ならば推理小説でも読んでみるか？頭も使うから面白いぞ」

推理小説はお前の趣味だろう
暇さえあれば推理小説を読んでいたしな
趣味の押しつけは良くないぜ？

「面白いか？」

彩「まぁ犯人分かったらたまに暇になるがな」

「それは趣味としてどうなんだ？」

彩「なら怪談話が書いてある本でも読むか？」

「そりゃあ石切丸達も呼んで怪談話の大会でも開くか？」

俺がそう言うと
鶴崎が面白そうに笑い飛ばす
嗚呼……鶴崎はそう言うのが平気な奴だったな

彩「其奴は面白そうだな、だが短刀には刺激が強いかもしれん」

「それ程怖い話なのか？」

彩「人によっちゃ泣き叫ぶ程怖がるだろうな」

くつくつと悪戯を考える子供の様に笑う
俺はその顔を見て密かに微笑んだ
こういう顔を見るのが俺の楽しみだった

彩「どうした国永、私の顔に何か着いているか？」

「いや着いてない、楽しそうに笑うものだからな」

彩「まぁな…特に怖がりな刀剣男士の怖がる顔は実に滑稽だ」

「意外にも君は趣味が悪いな」

彩「驚きと同じだろう？」

「ははは！こりゃ一本取られたな！」

少し、面白い事を見付けた気がする

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