小人の彼女 2

喧嘩 ページ8

『喧嘩したんです…イ・ジフンと』


ソクミンさんは穏やかな表情を崩さなかった。

口を切ってしまえば、言葉が溢れだす。


“ねえ！ジフニとノートでどんなこと

話してたの？”


『イ・ジフンとスニョンさんが帰ってきて、

スニョンさんに言われたんです…ごめんなさい、

詳しいことは伏せますね、私と、

イ・ジフンしか知らなかったはずのことを

です。イ・ジフンが、スニョンさんに

話したんです。私はその事を、凄い重い

ものとして受けとめてて、誰にも言ったことは

無かったんです』



“イ・ジフンとしての、私は私としての、

あれが私たちの全てなの！！”



『大切な、本当に大切なことだったんです。

それを、スニョンさんにあんな風に言われて、

私、黙っていられなくて』


“なんでスニョンさんに言ったの？”



それぐらいの、ことだった？

スニョンさんが恋愛に繋げることぐらい

分かりきってる。あのノートはそんな軽いもの

だった？




本当はここまで言ってしまいたかったけど、

必死で我慢したのに。



『“…別に良いだろ、それぐらい”

イ・ジフン、そう言ったんです。

それぐらい、って言ったんです。

どうしようもなくて…』




“あっそ、バカみたい”

“は？”


『イ・ジフン、色々言ってたんですけど全部

無視しちゃって』



“はあ…意味わかんねえ、スニョア、コンビニ

行こ”



『冷たい目で、見られました。もう、私も私が

分かんなくて。スニョンさんは良い人なことも

イ・ジフンがスニョンさんを信頼しているから

言ったことも十二分に分かってます。でも、』





また視界がぼやけた。



ああほんと、私、何言ってるんだろ。

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