ふわふわ ページ20
イ・ジフンは長い沈黙の後
口を開いたが、それは私のくしゃみによって
かきけされた。
『へくしっ』
WZ｢…帰るか｣
彼は笑っていた。心底幸せそうに笑っていた。
私のおかげだと、自惚れても良いだろうか。
WZ｢夕飯の準備は？｣
『途中です…』
WZ｢じゃあ一回シャワー浴びてから作りに
来い、俺も手伝うから。で、終わったらすぐ
家帰れ、あったかくして寝ろ｣
『はい…』
雨足は弱くなっていて、押し問答の末私が
傘を持ち先に公園を出た。
『じゃ、また後で』
WZ｢…ありがとう、すっげえ嬉しかった。
また時間出来たら家行くわ｣
『うん』
くるくる、と彼がくれた傘を回す。
気持ちがふわふわと軽い。
イ・ジフンが私の言葉で笑ってくれたのが
嬉しかった。
もしかしたら重荷になってしまうかも
しれないと怯えていたのだ。
片想いは楽だ。自分の中で全て
完結させられる。でも想いを確かめあった
途端に、プレッシャーを感じてしまうかも
しれない。イ・ジフンの職業なら、特に
そうだろう。
でも、伝えたかったから。
まっすぐ届いて、良かった。
服はびしょびしょで気持ち悪いし、身体は
どんどん冷えてくる。でも、心はぽかぽかと
あったかかった。
『へくしっ…まじか…』
昨日の出来事は夢だったのだろうか、起きた
途端感じた倦怠感に、私の頭は動くのを諦めた
"マネージャーさん
すみません、風邪を引きました。ベッドから
動けない状況で、朝ごはん作りに行けません。
冷蔵庫に作り置きがあるのでそれを食べて
貰えるよう伝えて頂けますか？本当に
すみません。薬は飲んだので動けるように
なったらお昼ご飯と夜ご飯を買ってきます"
"朝飯の件了解。昼飯と夕飯は俺の方で
用意するから気にするな、ゆっくり休めよ。
ゼリーとか買って届けた方が良いか？"
ガンガン、と頭が痛む。薬を飲んだというのは
嘘だ。薬なんて家にない。というか随分前に
日本のものが無くなり、韓国のものは怖くて
買っていなかったのだ、アホ過ぎる。
何かあった時のために、と作り置きが
あるようにしていて良かった。
マネージャーさんからのメールを確認して
返信しようとした所で力尽き、ベッドに
倒れこんだ。
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ぴ(プロフ) - ウォヌとミョンホ切なすぎて…そしてそれぞれ選んだ選択も、96lineそれぞれの心情も…なんか想像つきました…解釈一致っす…本当に素敵な作品見せて頂いてありがとうございました… (2月21日 4時) (
レス) @page41 id: 9dcff58a0e (このIDを非表示/違反報告)
名無し54892号(プロフ) - ウォヌペンな訳ではないですが、このお話では思わずウォヌウウウウウウウウとなってしまうぐらい切なくてとても良かったです（ ; ; ）主人公ちゃんが気付くシーン、セリフの言い回し等全てが素敵でとても感動しました！！96それぞれの目線でのお話も面白かったです！！ (2022年1月12日 23時) (レス) @page11 id: 1445cdbb12 (このIDを非表示/違反報告)
ミヌ - 夜中の1時過ぎにこんなに素敵なお話を見つけてしまい、7時間ぶっ通しで読んじゃいました。笑 私はウォヌとハオが好きなので、がっつり失恋しちゃってすごく悲しいですが、このお話のおかげでウジくんについて知ることが出来ました。ありがとうございました！ (2021年2月3日 8時) (レス) id: 8612cef835 (このIDを非表示/違反報告)
まーみや - ほしのキャラさいこぉ。。かわいい (2020年9月22日 11時) (レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
まーみや - うわぁ。。最高。頭悪い私にもわかるようにも少しわかりやすい言い回しして欲しかったけど、結果オーライです。ジフン、ユンギみたい笑かっこよかった！小さいけど！ (2020年9月22日 11時) (レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずテム
| 作成日時：2018年10月15日 23時
