お見送り ページ42
WN「とりあえず、遅くまですみませんでした。
…部屋まで送りましょうか?」
『いえ、大丈夫です』
ウォヌさんは何故か驚いたように瞬きして、
その後柔らかく笑った。
WN「そうだね。Aももう
子供じゃないもんね」
『…同い歳ですよね?』
からかわれたのかと思ったが、にしては
やけに穏やかな表情だ。
ウォヌさんって、本当に掴めない人だなあ…
もやっとしたまま玄関に向かうと、洗面所から
ふらふらとジュンさんが出てきた。
JN「あ、おやすみなさい。気をつけてね」
『はい。おやすみなさい』
何故寝惚け顔でもイケメンなんだ?謎過ぎる。
玄関を出ると、思ったより気温が下がっていて
体が震えた。早く帰ろう。
…と思ったのに
『なんでいんの、イ・ジフン』
WZ「いちゃ悪いかよ。ほら、冷えるから早く
行くぞ」
『え?どこに?』
WZ「お前の家だろ」
つまり、送ってくれるということだろうか。
『え、いや、悪いよ。部屋戻って』
WZ「うるせえ早くしろ」
いや口悪いな…
何故かいらついているようだったので、
大人しく一緒にエレベーターに乗った。
WZ「なあ、さっきの話さ」
『ああ、運命って話?』
心の準備はしていたから何気なく返すことが
出来た。
でもちょっといじわるしすぎたかな、
ジフンは赤くなって黙ってしまった。
『ごめん、続けて』
WZ「…おう。さっきは、中途半端なこと言って
ごめん」
『…まあ、そうだね』
WZ「さっきの、酒の勢いとかじゃなくて、
前から思ってたことだから」
『うん』
WZ「煮えきらないこと言ってごめん。
でも、付き合って、とか、そう言う方が俺に
とっては煮えきらない言葉なんだよ」
『…そっか』
彼らしいな、と思った。
仕事に真剣に向き合ってる彼らしい言葉だ。
WZ「お前の気持ちが俺にないのも
分かってるし」
『うん』
ジフンの表情でやらかしたことに気付いた。
『ごめんデリカシーなかったほんとごめん』
WZ「…はあ。お前と話すとほんと
気が抜けるわ」
なにそれ。まあ今のは私が悪かったけどさ。
WZ「だからとりあえず、知って
欲しかったんだよ。俺を見て欲しかった。
結果的に情けないこと言って逃げてるように
見えるけど、俺、本気だから」
『…本気って』
エレベーターが止まり、ジフンは私の手を
取って降りた。
WZ「俺はお前が好き。いつか絶対、
俺のものになってもらうから」
1741人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まーまや - めっちゃよかった、、!けど結局くっつかないまま終わったから煮えきらない泣でも、お疲れ様でした (2020年9月22日 7時) (レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
まーまや - ふぁぁ。。主様のセンスを感じたのが、契約書の条件の最後にメンバーと仲良くすること、って言うのが間を開けて下の段に書いてあった(語彙力)のがセンスの塊だと思いました (2020年9月22日 6時) (レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずテム(プロフ) - ユジンさん» コメありがとうございます、最後まで読んで下さりありがとうございました!そう言って頂けて本当に嬉しいです! (2018年9月4日 15時) (レス) id: 9c2c49a1ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆずテム(プロフ) - りんかさん» コメ嬉しいです!!長い間お付き合いありがとうございました!! (2018年9月4日 15時) (レス) id: 9c2c49a1ac (このIDを非表示/違反報告)
ユジン(プロフ) - 完結お疲れ様です、この2人の距離感がすごく好きでいつも更新を楽しみにしてました、。 (2018年9月2日 0時) (レス) id: 74ca2245ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆずテム | 作成日時:2018年6月13日 20時