小人の家政婦 2

ひっくり返した ページ5

"今日から3日海外にいるから返事出来ない。

あと荷造りでジュンが思いっきり

クローゼットひっくり返した。

マネヒョンが頼んでるはずだけど

俺からも頼む、どうにかしてくれ。"


いつもより雑な文字を読んだ時、

私は即家に帰りたくなった。

確かにマネージャーさんから開けっ放しの

クローゼットを整頓しておいてとは

言われましたよ、言われましたけどもね。


おそるおそるイ・ジフンの部屋を開ける。


『はあ…』


「ひっくり返した」、それがどれぐらいの

規模なのか想像がついていなかったのだが、

なるほど、これは完全にひっくり返している。


狭いクローゼットに置かれた箪笥の上に

更に積み重ねていたのだろう服が見事に崩れ、

ハンガーにかかっているコート類も

派手に巻き込まれていた。

引き出しは当たり前のように開けっ放し。

これは流石に酷すぎるな。


部屋自体はこの前掃除したからまだましな

状態なのが唯一の救いだ。


顔もよく知らない「ジュン」に心の中で

悪態をつきながら仕事にとりかかった。


あとでいつものブログで調べてやるからな。


かっこよくなかったらどうしてくれようか。

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