小人の家政婦 2

やばい ページ14

1週間後、前より少しだけつまらなくなった

仕事をこなしている時、事件は起きた。




リビングに散乱した服を畳み、キッチンに立つ

今日は何を作ろうかな〜


リリリ、リリリ、


最初は冷蔵庫が壊れたのかと思ったが、

鳴っていたのはズボンのポケットに入った

自分の携帯だった。

メールでこんな音は鳴らないから、電話か。

ディスプレイを見るとマネージャーさんの

名前が表示されていた。

急いで電話に出ると、切羽詰まった声が

耳に飛び込んでくる。


「すまん！時間を伝え忘れてた！

今から5分後にはメンバーが帰ってくる！

早く出ろ！」


その言葉のやばさを認識するのにだいぶ

時間がかかった。



どくんっ、と心臓がなる。



メンバーが帰ってくる！！？？！！？？

めちゃくちゃ料理途中なんですが！！？？


やばい！やばい！やばい！！！


切った野菜などはタッパーに詰め込んだ。

持って帰って自分で食べよう

ちょっとどころかだいぶ多いけど。


包丁を洗うのは諦め、シンクにぶち込む。




片手にタッパーを携え、玄関に走った。





靴を履きながら時計を見る。


大丈夫、

電話がきてからまだ1分しか経ってない。


間に合うはず……








ガチャッ

ガンッ









「いだっ！！！！！！」









開けた途端に響いた鈍い音と

男の人の叫び声は、




私に終わりを悟らせるのに十分すぎた。

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