小人の家政婦

ハニとの会話 JS ページ32

バタンッ

ドタドタドタンッ


バタンッ


本当に漫画みたいな効果音をたてて

スニョンはジフナの部屋に駆けていった。

弟たちもついていって、彼らが放り投げた

荷物をリビングに運ぶ。


SC「おい！静かにしろ！」


いや、スンチョルも充分大きな声出してるから


JH「そういうお前もな。」


言おうとしたことをハニに言われて

笑ってしまって、スンチョルに白い目を

向けられた。


JS「なんだよ。」

JH「自覚あるくせに。」


にやにや笑いは彼の得意技。

同級生2人のあしらい方なんてとっくの昔に

身についていた。


JS「ジフナは自己管理出来るやつだよ。

達観してるのは元来の性格だから許してよ。」

SC「お前はほんとに…」


呆れたように笑われるのはもう何回目かな。

でも本当にこの性格、どうにかしたいとは

思うんだけどね。


どんな出来事もなるようになるからと

あまり気持ちが乱されることはなくて、

このグループに合流した頃は

胡散臭がられていた、特にスンチョルに。

でも自分の考えを曲げることは出来なくて。


どうしたら馴染めるか分からず諦めかけた時に

出会ったのがハニだった。


彼は本当に素直だった。

初期は口数が少なくあまり自分の事を

話したりはしなかったけど、表情で

思ってることは大体分かった。

寂しくて構ってもらいたい時はそういう

オーラを出して周りをうろちょろするし、

逆に1人になりたい時はちょっとでも

近づくと睨んでくるし。


人の感情に割と敏感な方な自分に

彼が懐くのは当然の流れだった。

素直な彼から、沢山のことを学んだ。

言葉も然り、上手な人付き合いも然り。


彼は引っ込み思案なだけで面倒見がよく、

人を惹き付ける何かを持っていた。

その何かは分からずじまいだったけど、

感情を表に出すことの大切さを知った僕は

ハニが周りと打ち解けた頃には

だいぶ馴染めるようになっていたのだ。


JH「ジスは自分にも他人にも厳しいな。」

JS「…そうだね、ハニとは正反対かも。」


ハニが少しだけ驚いたように目を丸くした。

いや、僕だって驚いたからね？

ハニが僕の性格について何か言うことなんて

滅多にないから。


JS「ふふ、冗談だよ。」

JH「ジスの冗談は冗談にきこえねえんだよ。」

JS「こういう深く見えて薄っぺらい会話

大好きだよ。」

JH「はっ、それは俺も。」

お粥 WN→←俺らのリーダー MH

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す