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愛の偏り ページ23

ところがある日、決定的な事実を目の当たりにすることに。


それは英と帰るのをやめて5日目の朝。

金曜だから、と謎の気分で早めに登校したのが間違いだった。





「……、だから…」





私は自販機に飲み物を買いに行こうと廊下を歩いていた。


すると向こうからなにやら話し声が。



声を潜めて耳を傾けるのは、人間の自然な性だろう。





何に驚いたかって、会話をしているこの2人が私の知人であることだった。





「だから、また付き合ってよ。」



「あはは、私でいいの?」



「お前じゃなきゃ。」





赤面しながら言葉を並べる英と…






「Aにバレないようにやれる?」





笑みを浮かべながら話すシイナがいた。





え…?嘘でしょ…





息を殺して言葉の続きを聞く。





「お前こそバラさないでね?」





こんなところ見たくなかった。

最近甘やかしてくれている彼氏が別の人に告白するシーンなんて。

共に試練を乗り越えてきたマネ仲間の、妙な噂が本当だなんて。



信じたくない。



でも…





「じゃ、明日。」



「うん、よろしく。」





目の前で起こっている事態は、決して幻なんかじゃなかった。





互いに背を向けて歩く2人を陰で見ていたら、次第に視界が曇ってきた。

と、同時に歪んできた。





『どういうことなのよ……?』





シイナと同中だったマコちゃんには相談できないし、何よりシイナのことを疑いたいと思わない。



でも、でも。





さっきから考えることは理想とは真逆のことで。





親友のことも彼氏のことも信じられなくなっている自分にも嫌気がさす。





心に溜まった不安の欠片たちは、


もうどこへ吐き出して良いかわからない。

他に何も要らないから→←困惑



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yuiki(プロフ) - 雪見ユキバさん» うわああありがとうございます!頑張ります!!! (2019年11月27日 17時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)
雪見ユキバ(プロフ) - もう好き…大好き…更新頑張ってください…いつまでも待ってますんで… (2019年11月27日 16時) (レス) id: 29b8aaca97 (このIDを非表示/違反報告)
yuiki(プロフ) - ひなたさん» ありがとうございます…!更新ペースあげられるように頑張りますっ (2019年11月25日 17時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 国見氏かわえぇです…次も楽しみにしてまっす (2019年11月25日 16時) (レス) id: 755c13a381 (このIDを非表示/違反報告)
yuiki(プロフ) - 妖精さん» そう言って貰えるとすごく嬉しいです!!先の展開はまだ分からないので、是非読み続けて下さい! (2019年11月12日 4時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yuiki | 作成日時:2019年10月27日 7時

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