オタク彼氏の彼女は辛い

生放送は強敵 ページ2

PM7：50、愛する彼氏とLIMEをしていた。





A通話しよーよー。


英8時から生放送だからムリ





会話が続いて嬉しく思っていたらこうだ。



生放送はリアタイで見るのがいちばん。

こうなると私たちの会話は完全に途切れてしまう。



だって推しの声が聴けるとかオタクにとっては嬉しいことだもんね！！もう諦めるよ！！(泣)





『ちょーーっとくらいでいいのになぁ…。』





しかし私も負けてはいない。

駄々を捏ねて喧嘩したこともある。



結局は生放送優先されて3日くらい連絡しなかったけど。





なんでなんだろ、それでも嫌いになれないのは。





prrrr…





『え、なっ、あっ、でっ！？』

(え、なに、英から電話きた！？)





不貞腐れていると、生放送まで残り数分というタイミングでスマホの画面に英からの通話の表示が。





｢…もしもし。｣





久しぶりの電話越しの声。


直に話すのとは違って少し低く聞こえる声、新鮮。





『生放送…いいの？』



｢あと3分あるから。｣





嬉しい嬉しい、そんな気持ちが溢れてくる。


そして続けて一言。





｢…また3日間連絡できないのもムリだし。｣





こーゆーところなのかもしれない。





『あはは、私愛されてるなぁ。』





いつだって私を安心させてくれるんだ。









｢…だってダルいじゃん直に話しに行くと。｣





前言撤回。こいつは鬼か？





『〜〜〜っ！！そういうとこだよ！！』



｢何が？｣



『同じクラスじゃん！話せるじゃん！

…もういいよ、あとはごゆっくり…

おやすみなさい。また明日。』





もう彼の楽しみの時間が始まるから文句だけ言って通話を切った。


もちろん彼の短気な性格を気にして、当たり障りのないように。





あーーーもう！！

こうなったら女子力高めて興味を引くぞー！！

私たちの馴れ初め→←彼の推しはイケメンでした。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す