視線 ページ9
会社から15分ほど歩いた所に目的の居酒屋はあった。
中は広くはないが、かといって窮屈でもない。
キッチンを囲むようにしてカウンター席が7つ設けられていて、手前にはテーブル席が2つ。オレンジの照明が中を淡く照らしている。内装に木材が多く使われているからか、柔らかく、落ち着いた雰囲気がある。
客はカウンターの奥の方に座る男性1人と、既に酔っている中年男性が手前のテーブル席に2人。
一瞬、奥の男性と目が合った。
「凄いね、意外とお洒落…ここで合ってるんだよね？」
「合ってますから、心配しないで下さい。」
想像していた内装とは違ったお洒落な雰囲気に、柳さんは少し狼狽えているようだった。先程から3回ほどここで合ってるかどうかを聞いてくる。
未だに不安がっている柳さんを連れて、カウンター席の手前2つの椅子に座った。
柳さんは落ち着いた様だが、今度は僕が落ち着かなくなる。先程から視線を感じる。
気のせいだと出来る限り意識しないように努め、好みの酒とおつまみを注文した。待っている間は柳さんと仕事関連の話をする。言ってしまえば、それ以外に話せることがないのだ。
思っていたよりも早く、若いアルバイトの女性が注文したものをカウンターに並べていく。
出てきた料理に目を輝かせる柳さんはお菓子を前にした子供のようだった。そこもまた可愛らしいと思う。
それぞれに自分が頼んだ酒を持ち、軽く乾杯をする。
「いつも僕のお世話、お疲れ様」
「何ですかそれ…」
笑いながら冗談めかして言う柳さんに、僕もつられて笑う。
酒のおかげもあり、いつもより話が弾む。柳さんが途中で話を途切れさせ、席を立ってお手洗いへ向かった。
待っている間は酒を飲まずにいようか、柳さんが戻ってきたら何を話そうかと考えていると、先程からこちらを見ていた男性が席を立った。
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和風味噌和え丼(プロフ) - らいふさん» コメント、そして嬉しいお言葉誠にありがとうございます！読んでてほっこりできるようなお話が書きたかったので、そう言って頂けて本当に嬉しいです…！更新ペースは遅めですが、これからも何卒よろしくお願いします。 (2017年11月22日 4時) (
レス) id: 7ade5801cb (このIDを非表示/違反報告)
らいふ - ほわほわしてて、とてもほっこりしました。Rが付くようなお話は、苦手なもので、楽しく読ませていただきました。 次話も楽しみに待っています。 更新、頑張ってください！！ (2017年11月22日 1時) (レス) id: 378f2d202e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和風味噌和え丼 | 作成日時：2017年9月10日 23時
