財団のあの子 (ページ1)

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プロローグページ1

とある街の一角ーーーーーーーーーーーー

『あのっ、お花はいりませんか』

貧相な街の痩せ細った子供がこちらに話しかける。

『このお花、白くて凄く綺麗なんですよ、！』

必死そうなその目だが明日も果たして生き延びることが出来るのだろうか。

きっと食糧を買うお金もないのだろう。

『…』

可愛らしい。

俯くその姿さえ。

「僕に、その花を売ってくれるのかい？」

少女の目線に合わせてしゃがんで微笑む。

その瞬間少女の顔はぱぁっと華やいだ。

『あっ、ありがとうございます！お金は(

「僕は、その花と君を買いたいのだけど」

『っ、』

春il売だと思われたのだろう。

少女の顔が引き攣った。

「もし、君がついてきてくれれば君の家族に一生分のお金をあげるよ、？」

『つ、ついて行きます。だから、どうか家族を助けて…』

「良い子だ。ほら、」

出した手を握ったその手は氷の様に冷たかった。