恋 ページ11
そして放課後。
あやと話の続きをするため
サンドゥルとバロとは帰らなかった。
「お邪魔しまーす」
久々のあやの家。
なんだか少し緊張する。
あや「どーぞー。先に上がってて」
そう言いリビングへ行ってしまったあや。
私はゆっくりと階段をあがり
迷うことなくあやの部屋に入った。
相変わらず、綺麗な部屋。
机の上には写真が綺麗に飾られていて。
私とあやの昔の写真や家族写真。
サンドゥルとの入学時の写真が。
あや「どした?」
飲み物を持って上がってきたあやが
机の前で停止する私に声をかける。
「懐かしいなー、って」
写真を指差しながら言う。
あや「あー。また、海行こうね」
「うん」
2人で笑顔を浮かべ
お互い向き合って座る。
あや「で、何。どしたのよ」
頬杖をつくあや。
ここまできて、何にもない。は
通用しない。
ふぅ、と息を吐き
少しづつ話していく。
「あ、のね…」
最近バロのことになると
胸が痛くなったり、温かくなったり。
前みたいに普通に接することが
できないということ。
この前の胸の痛みも。全部。
「だから…どうしたの、かなって」
そう、話終えたあと
ずっと黙って聞いていたあやが
口を開けた。
あや「あんた…バロが好きなんだよ」
思わぬ一言に目を見開けることしか
できなくて。
思考回路は一気に停止。
テンパる私に、
あや「そーゆーの、恋って言うんだよ」
って、あやが言い放つ。
あぁ、どうしよう。
私は過ちを、おかしてしまった、のね。
あや「そっかー。Aもついに‼︎」
なんて、呑気なのはあやだけ。
だって…
だって、ね?
バロは、あやが
好きなんだよ…?
そっか。恋か。
なんて。
言ってられない。
バロを応援しなきゃいけないのに。
好きになって、どうするの。
あや「バロか。バロなのかー。
まあ、あんたたち長いからねー」
って。
そんな声は、耳に入らない。
焦りと不安とどうしようもない気持ちが。
一気に私を襲う。
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作者名：ちゃな。 | 作成日時：2014年2月16日 20時
