僕らの青春

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片寄涼太side





昨日は、部屋に籠って




そのまま眠ってしまった…






多分、泣き疲れたんだと思う…






朝起きて、身体を起こすと







急に耳鳴りがした









「ｯ…」








やばっ、全然治まらん…








暫く、ベッドの上で蹲る








ｺﾝｺﾝｺﾝ







ｺﾝｺﾝｺﾝ








執「涼太さん」







ｺﾝｺﾝｺﾝ






執「涼太さん」







「起きてるよ！

耳鳴りが酷いんだ…」






執「涼太さん入りますよ！」






ｶﾞﾁｬ








執「起きてるじゃないですか

何で、言ってくれないんですか」








だから、さっき言ったじゃん…







執「もう、昼なのに

音がしないので

心配になりました」








「ねぇ、耳鳴りが酷いんだけど…」







執「涼太さん？」







待って…





何で、伝わらないの？






「耳が…」








あ、俺もしかして…







執「涼太さん、まさか…」







執「僕の声、聞こえてますか？」








心配して、ベッドの右側に来た








「…え？」








執「涼太さん、声

聞こえますか？」









「ｯ…」








顔を見ると、明らかに

喋ってるのに、声が…




水に潜ってる時の様な感じで




何を言ってるのかわからない





執(今から、紙に書くので

答えてくださいね)






そうやって

紙に書いてきた執事






執(僕の声聞こえますか？)







(声は何となく…でも

水の中にいる様な感じで

何を言ってるのか

聞き取れない)








執(声はどうですか？)








(俺、さっきから

喋ってたつもりなんだけど…)








執(わかりました

ありがとうございます

僕は医者じゃないので、

ドクター呼びますね)









(いや、いいよ)







執(ダメです

HIROさんも呼びますから)









(大丈夫)








執事は黙って


部屋を出ていった







そういえば、あの人


名前なんて言うんだろう…






暫くすると


ドクターが来た




坂「涼太君聞こえる？」







「…」







執「多分、左は無理です

右の方が良いかと…」







坂(涼太君、診察させてね！

耳はどう？)








(耳鳴りがして

水に入ってる様な感じ

聞き取りずらい)







坂(声は？)







(喋ってるつもりだった

けど、執事には聞こえてない)







坂(ありがとう

涼太君、目が赤いね

泣いたりしたかな？)








(泣いた)







坂(そっか。

涼太君はね…)

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