検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:40,289 hit

百五十七 ページ7

「悪かったって‼」『そんなにご飯が欲しいですか』「何の為にここ来てんと思ってんだ、飯の為だ‼」『死んでください』


なんてやり取りを終え夕飯時。
ちゃっかり旦那は食卓に混じっている。そして新八くんと神楽ちゃんもそこに加わっている。




「Aさん今日もすみません」


『気にしないで、もう日常だから』


「A‼これ美味いアル‼」


『いっぱいあるから残ったら持って帰って』




お手伝いさんたちは最初こそ戸惑っていたが、人間順応なもんで料理の数も多くなり量も多くなりと。

流石だなと、それ以外に言う言葉はなかった。


ただ二人が来るときはいつも旦那と一緒だったから、今日みたいにバラバラで来るのは初めてだった。
その所為でお手伝いさん達が久しぶりに走り回っていたのを見た。

聞こえてないだろうけどごめんなさいと謝っておいた。




「で、お前ェらどーだったんだ?」




二人に何かを頼んでいたらしく旦那がそう聞けば口に入れたものを飲み込んだ新八くんが頷いた。




「気にしてはいるみたいですが自分からは…って感じで」


「周りの連中もあからさまに元気がなかったアル」


『…一体なんの話?』




読めない。
察しはいい方だと自負していたが流石にこれは読めなかった。

首を傾げれば「真選組の話だ」と旦那。



(ーー…元気がない?なんでまた…)


馬鹿で煩くて仲間思いで、そんな彼らが落ちてるのは何故なのか。


…考えてもわからない。

こんなの初めてだった。


その答えは旦那の口から発せられる。




「A、お前がいなくなったからだ」


『私…?』


「当たり前が当たり前じゃなかった、それに気付かされたんだよアイツら」


『旦那…私…』




その先を言えば旦那は頷いた。

百五十八→←百五十六



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (86 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
206人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 土方十四郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:翡翠 | 作成日時:2018年10月26日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。