神社の御神体と2人の少年 ページ3
︎ ︎
葉蔵side
「おー、お前ら大きい声で喋っとるけど」
「葉蔵いつもお前の声……」
富太郎「でかいなお前!!」
少し怒りながら入ってきたこの人は問屋富太郎さん。
俺の親が同郷で、俺は甥の様な存在らしい。
いつもお世話になっているが、なんで豚なんや?
富太郎「おぉ、葉蔵!!」
富太郎「今日は仕事や!」
葉蔵「えっ!?」
そんな言葉を聞いて、少し憂鬱になる。
どうせまた炭鉱からの荷卸しだろう。
あれめんどくさいんだよなぁ…。
葉蔵「えっもしかしてまた…」
葉蔵「炭鉱からの荷卸しっすか?」
多分そうだろうけど、一応聞いておく。
多分、さっきの俺の声はすごく面倒くさそうな声だっただろう。
自分でもわかる。
富太郎「あー、ちゃうちゃうちゃう!」
富太郎「今日はちゃうねん!」
まさかの否定。これには少し俺も驚く。
そっかぁ…炭鉱からの荷卸しちゃうんかぁ……!
すると、富太郎さんが今回の仕事について話し始めた
富太郎「ほら、あそこに神社あるの知っとるやろお前?」
富太郎「あっこにな、御神体がまぁ祀ってあるんやけど」
富太郎「あれ、問屋の家で定期的に清掃してんねんけど…」
富太郎「そろそろその時期やから、今日はそれを取ってきて欲しいんや」
葉蔵「なるほどぉ!」
葉蔵「分かりました!取ってきます!」
富太郎の家ってそんなことしとったんや!
そんなことを思いながら、仕事を引き受ける。
そういえば、論吉は今からどうするんやろ……。
富太郎「論吉もちょうど帰って来てたようやし」
富太郎「葉蔵と一緒に行ってきてくれるか?」
富太郎さん、ありがとう。今ちょうどそれを知りたかったんよ。
論吉「まぁ、でも……」
論吉「面白そうやし、俺も行くわ!」
葉蔵「うん、お前も来いお前も来い」
理由が面白そうでいいのかは分からないが、とりあえず仕事をこなすとしよう。
葉蔵「分かりました富太郎さん!」
葉蔵「じゃあ論吉と行ってきますわ!」
富太郎「おお、よろしく頼むでホンマ!」
〜石影神社〜
葉蔵「いや、ここが富太郎さんの言ってたところかぁ」
論吉「だと思うんだけどねぇ…」
富太郎さんの言っていた神社に着いた。
あとは御神体を持って帰るだけやな。
葉蔵「ん?な、え、誰かいない?あそこ、」
論吉「え、どこどこ?」
葉蔵「ほら、神社の前!」
論吉「あほんまや!」
俺らが神社に着いた時にはもういたのだろうか、そこには変な服を来た黄色い人が神社に立っていた。
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作者名:コルット | 作成日時:2023年7月19日 18時