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第49話 ページ49

「ありがとねショッピくん」
「どうも」


帰り道、夕日が落ちかけていた。話し出しては会話が途切れ、またポツポツと口を開くの繰り返し。何となく気まずい。
ふと近くを通った雑貨屋で足を止める。


「……あ、かわいい」


窓ガラス越しに見えた猫のペアストラップ。ピンク色と紫色で作られていて、ファンシーで可愛い。


「…へえ、可愛いっすね」
「うん。どうしよ、買おうかな」


ショッピくんの声が頭上から聞こえた。見上げれば整った顔が店内を覗き込んでいた。


「………これ誰にあげ」
「ちっ、ちょっとお店入ってくる!」


近すぎてパニックになり逃げるように店内へ入れば、眼鏡をかけた女性の店員さんが いらっしゃいませ、と声をかけた。


「熱心に見られていましたね。このペアストラップ、これが最後の1個なんですよ」
「えっ、最後…!?」


最後の1個やなんて、買わなかったら後悔しそう。しかしさっきパフェを頼んだから今の持ち前はそんなにない。けど買えないこともない。
うーん、どうしよう…。




「……買います」



目の前のストラップがいなくなったと思ったら、ショッピくんが取ってレジに持って行ってしまった。素早く会計を済ませ、涼しい顔でこちらへ戻ってくる。


「それ私が買おうとしてたやん!!」
「早い者勝ちです」


突然、躊躇なく封を開け中身を取り出そうとするショッピくん。唖然となる私の目の前に、




「はい、あげます」




片方のピンク色のストラップを渡した。



「……何故?」
「要らないんすか」
「いやいや!だってそれペアストラップよ!?もう片方はどうするん!?」
「俺がもらいます」


おかしいよ。だってこんなの。



「だってショッピくん、好きな人が…」
「嫌ですか」
「…嫌じゃない、けど……」
「…本当に要らんのやったら捨ててください」


首を横に振る。捨てるわけないやん。好きな人にプレゼント貰って捨てるはずがない。



「……ありがとう、大事にするね」


嬉しくて笑顔でそう言った。ショッピくんはもう帰りましょ、と自転車を押しながら先を歩いた。

耳が真っ赤に染まっていたのは夕日のせいだろうか。

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美咲(プロフ) - ストラップが…危ない気がする…(恐怖)めちゃくちゃ更新楽しみにしてます、頑張ってくださいね! (2019年7月21日 6時) (レス) id: 4d00598472 (このIDを非表示/違反報告)
弥生 - さとみちゃんがいい人であってくれる事を願う…!!更新頑張ってください! (2019年7月7日 3時) (レス) id: b3ed6b5db4 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア^ - ショッピぃぃいいぃぃいいぃくぅううぅうんんん!尊い作者神です。更新頑張ってください!! (2019年7月1日 19時) (レス) id: ac98886272 (このIDを非表示/違反報告)
かげしゃむ - ぎゃぁぁぁぁぁショッピくんが可愛すぎる...。めっちゃ好きです!!更新頑張ってください応援してます!! (2019年6月28日 20時) (レス) id: 041bbe8fcb (このIDを非表示/違反報告)
マンホール異邦人(プロフ) - AKさん» ご指摘ありがとうございます。確認しましたが、確かに少し分かりにくいので先程本編を少し変更致しました。今後も不明な点が見つかればご指摘頂ければ幸いでございます。 (2019年6月25日 19時) (レス) id: f6e839ac95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マンホール異邦人 | 作成日時:2019年6月15日 12時

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