検索窓
今日:12 hit、昨日:0 hit、合計:6,829 hit

4話 ページ4

千「なぁ…なんで俺に言ってくれなかったんだよ

少なくとも、アッくんからは言ってくれると思ったんだけど」


『……私がね、松野には言わないでって頼んだの』


なんだよ、それ。


千「流石の俺でも、積年の友人のおめでたい話に憎まれ口叩くつもりないんだけど」


『違うんだ、アンタには何でか知られたくなかったの。

何でなんだろうね、ずっと考えてるんだけど…
もうあの頃の気持ちなんて推し量れないくらい歳とっちゃったから。

ま、高校の時、まさかここまでの長い付き合い(クサレエン)になるなんて思ってなくてさ。

わざわざ言うことでもないかな〜って』


なんだよ。 なんで言ってくれねぇんだよ。

そんなこと、今になって言われたって

言いくるめたり、困らせたり、振り向かせたり

もうどうしようもできねぇじゃんか。



なんて、責め立てることすらもできねぇや。



千「俺はもう少し気心知れたやつだと思ってたけど」


重たい溜め息をワザと見せつけると

日比谷はなんとも言えない顔で目を伏せ

そこからしばらく沈黙は続いた。

5話→←3話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
81人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:graybear | 作成日時:2023年5月7日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。