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4話 ページ4
千「なぁ…なんで俺に言ってくれなかったんだよ
少なくとも、アッくんからは言ってくれると思ったんだけど」
『……私がね、松野には言わないでって頼んだの』
なんだよ、それ。
千「流石の俺でも、積年の友人のおめでたい話に憎まれ口叩くつもりないんだけど」
『違うんだ、アンタには何でか知られたくなかったの。
何でなんだろうね、ずっと考えてるんだけど…
もうあの頃の気持ちなんて推し量れないくらい歳とっちゃったから。
ま、高校の時、まさかここまでの
わざわざ言うことでもないかな〜って』
なんだよ。 なんで言ってくれねぇんだよ。
そんなこと、今になって言われたって
言いくるめたり、困らせたり、振り向かせたり
もうどうしようもできねぇじゃんか。
なんて、責め立てることすらもできねぇや。
千「俺はもう少し気心知れたやつだと思ってたけど」
重たい溜め息をワザと見せつけると
日比谷はなんとも言えない顔で目を伏せ
そこからしばらく沈黙は続いた。
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作者名:graybear | 作成日時:2023年5月7日 22時