89話 ページ2
敦「俺が相談乗るって言ったじゃんか」
『あ…ごめんね! あの時、立て込む以上に怒涛の状態だったからさ。
松野もなんか弱み握られてバタバタしてたし…敦君も生徒会には気をつけた方いいよ?
てか、敦君も怪我してたって聞いてたから、心配したよ…
でもだからこそ流石に連絡はできないなって』
敦「あんなのかすり傷だし
気にしないで電話でもメールでもしてくれればいいのに」
『でも、しばらく包帯してたじゃん… 腕とか怪我したって言うのも聞いてたし』
敦「俺ってそんなに頼りねぇかな?」
『…え?』
思わずAちゃんを遮って出てきた俺の声は低くて高圧的で…
Aちゃんだけじゃなく、俺自身ですら内心ぎょっとした
敦「Aちゃんがすごく辛い思いしてないかとか、不安じゃないかとか…
ステージ上がるって聞いた時、マジで心配してた!
また、悲しそうな顔してんじゃないかって…俺、気が気じゃなくて
怪我見てもらってすぐ学校戻って、Aちゃん見に行ったらもう終わってたし」
『ご、ごめん、私の気が利かなかった…』
敦「無茶ばっかしてんのはどっちだよ…」
『うえっと…ごめん』
全然目を合わせてくれないAちゃんに
俺が困らせるようなことばっか言ってるから当たり前だとしても
そんな気まずい気持ちとは裏腹に
二人きりには広い教室の壁際で
ひっそりと至近距離でこの状況に戸惑ってくれている
俺の事だけそのまま考えてくれてたら良いのに
なんて
うるせえよ心臓…身勝手なのも大概にしろよ
敦「ごめん、謝んないで…
よくわかんないのも困らせたのも俺だよな
ちょっと頭冷やすから、もう戻って」
『え、でも』
敦「頼むよ」
『…わかった』
俺を気にして視線を寄越しながら去っていく彼女に罪悪感を抱きながら思う
一番腹立たしいのは
何もできなかった俺なんだよ
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graybear(プロフ) - シルバーさん» 失礼致しました!こちらの不注意で不快な思いをされてしまったのであれば申し訳ございません!こちらオ?りふ?ラはお外ししました!お伝え頂きましたありがとうございます。 今後、同じことが無いよう留意致します! (2022年7月9日 22時) (レス) id: b4decafeee (このIDを非表示/違反報告)
シルバー(プロフ) - オ/リフラが立っています。外して下さい。 (2022年7月9日 21時) (レス) id: 4df619e2e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:graybear | 作成日時:2022年7月9日 20時