検索窓
今日:16 hit、昨日:1 hit、合計:18,335 hit

89話 ページ2

敦「俺が相談乗るって言ったじゃんか」



『あ…ごめんね! あの時、立て込む以上に怒涛の状態だったからさ。


松野もなんか弱み握られてバタバタしてたし…敦君も生徒会には気をつけた方いいよ?


てか、敦君も怪我してたって聞いてたから、心配したよ…

でもだからこそ流石に連絡はできないなって』



敦「あんなのかすり傷だし
気にしないで電話でもメールでもしてくれればいいのに」



『でも、しばらく包帯してたじゃん… 腕とか怪我したって言うのも聞いてたし』


 
敦「俺ってそんなに頼りねぇかな?」



『…え?』



思わずAちゃんを遮って出てきた俺の声は低くて高圧的で…



Aちゃんだけじゃなく、俺自身ですら内心ぎょっとした



敦「Aちゃんがすごく辛い思いしてないかとか、不安じゃないかとか…
ステージ上がるって聞いた時、マジで心配してた!

また、悲しそうな顔してんじゃないかって…俺、気が気じゃなくて
怪我見てもらってすぐ学校戻って、Aちゃん見に行ったらもう終わってたし」



『ご、ごめん、私の気が利かなかった…』



敦「無茶ばっかしてんのはどっちだよ…」



『うえっと…ごめん』



全然目を合わせてくれないAちゃんに

俺が困らせるようなことばっか言ってるから当たり前だとしても

そんな気まずい気持ちとは裏腹に


二人きりには広い教室の壁際で
ひっそりと至近距離でこの状況に戸惑ってくれている


俺の事だけそのまま考えてくれてたら良いのに


なんて


うるせえよ心臓…身勝手なのも大概にしろよ



敦「ごめん、謝んないで…

よくわかんないのも困らせたのも俺だよな

ちょっと頭冷やすから、もう戻って」



『え、でも』



敦「頼むよ」



『…わかった』



俺を気にして視線を寄越しながら去っていく彼女に罪悪感を抱きながら思う



一番腹立たしいのは



何もできなかった俺なんだよ

90話→←88話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.1/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
315人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

graybear(プロフ) - シルバーさん» 失礼致しました!こちらの不注意で不快な思いをされてしまったのであれば申し訳ございません!こちらオ?りふ?ラはお外ししました!お伝え頂きましたありがとうございます。 今後、同じことが無いよう留意致します! (2022年7月9日 22時) (レス) id: b4decafeee (このIDを非表示/違反報告)
シルバー(プロフ) - オ/リフラが立っています。外して下さい。 (2022年7月9日 21時) (レス) id: 4df619e2e3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:graybear | 作成日時:2022年7月9日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。