幼馴染コンプレックス共の妹扱いが傍迷惑すぎる｡その3【東京リベンジャーズ】 (ページ2)

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8月13日

通常営業の父に朝ごはんを拵(こしら)える為に
眠い目を擦り深呼吸を一つ｡

中学生になって初めての夏休みは忙しいものだった｡

遡れば桜端の候

“彼氏がほしい”

なんとなしに言ったばかりに大騒動になってしまって
あれよあれよと厄介な兄貴分に彼氏候補を紹介されて…

あの騒動がズルズルと尾を引き
無理繰り兄貴分達が決めた相手と
カップル的なイベントを意図的に仕立て上げられて

夏休みはその最たる被害に遭っていた｡

(三ツ谷さんや千冬君は私と同じ
連れ去られてるような感じだったし
罰が悪そうな表情してた

なんだかんだ普通に接してくれるから
お互いあの傲慢知己たちに巻き込まれてるんだろうな)

海デートをセッティングとか何とかで
寝起きでバイクに乗せられ誘拐されたり

山デートかと思えば何故か軍隊並みの鬼ごっこが始まるし

いっその事､何の変哲もない都内近辺へと出かければ
抗争に巻き込まれた

とにかく今日この日を迎えるまで慌ただしすぎた｡

そう､被害だ｡

何度でも言ってやる｡

これは私の平凡な日常の大損害だ｡

手慣れていたはずのお盆飾りの準備は
事前にやってたはずなのに

準備に取り掛かろうとしては呼び出され､連れ出され…

いつもなら半日で終わるところを
総日数としては1日半もかけてしまった｡

「A､味噌汁吹き出してる」

『ぉわあああああああああ』

疲れは未だこの体に纏わりつく｡

．

「じゃあ､行ってくるね」

『うん､帰りは夕方?』

「そうだな…

早めに閉める予定だけど明日もあるから､
締め作業も含めるとそのくらいになるかも」

『そっか､気をつけて』

「…毎年ごめんな､1人でお墓参り行かせて」

『ううん､いいよ｡

むしろ､本当に手伝わなくていいの?

なにも､お墓参りは
午前中じゃなきゃいけない理由なんて…』

「Aがいると､さらに繁盛しちゃうからなぁ｡
うちの看板娘には繁忙期くらい休んでもらんないとね!

…それにお母さんだって
早くAに会いたいだろうしね」

『もう､変なことばっか言ってないで!
本当に人手厳しかったら呼んでね?』

「ははは､まぁ電話できる余裕があったらね｡

じゃあ､Aも外出るんだし､熱中症には気をつけてね」

『本当にいつでも呼んでいいからね!!…私も行ってきます』

「うん､行ってらっしゃい」